2025年11月10日 (月)

雲海の朝

  【雲海の朝】

10436

 このところなかなかカラッと晴れることが少なく、パラパラと雨粒の舞う日も多くなりました。 ちょいと降った日の翌朝は、こうして雲海になることがあります。

10437

 足元が雲に覆われていると、まさに天界にでもいる気分になれますね。 でも日が昇ってくるにつれ、雲がこちらに押し寄せてきて視界をふさぐこととなります。

10439

 ほれほれ・・・。 真っ白でもう景色が見えん。 まあこういうのも妖しい世界に迷い込んだようで、いとをかしです。

 

  【あんぽ柿作りもピーク】

10432

 さて、私が干し柿作りのお手伝いしている果樹農家もかなり忙しくなっています。 私の担当は主に皮むきで、一日平均1,200~1,300個の柿の皮を剥いています。 機械にカウンターが付いているのでサボれん!(;^_^A

 干し柿には、生に近いトロトロの食感の『あんぽ柿』と、昔ながらのちょっと固めの『枯露柿』があります。

 好みはそれぞれですが、どちらも人気があってよく売れますね。

10433

 柿の種類は『甲州百目』から始まり、今は『平核無(ひらたねなし)』となっています。 平核無は座布団のような形の柿ですな。 一見甘柿のように見えますが、広く流通している渋柿です。

10438

 甲州百目のほうはもう商品として店頭に並んでいます。 自分が手掛けたものが商品になり、それがどんどん売れていくとちょっぴりうれしくもありますね。

 

  【他人事ではありませぬ】

10440

 なんやかやとバタバタしているうちに、周囲の木々が色づいてきました。 近くの薮の『ノブドウ』も美しく光っています。 雑木だけど、この実がとても美しいので私は好きだなあ。

10441

 サファイヤというかラピスラズリというかターコイズというか、とにかくこの青色はなんとも言えませんな。

 あ、ノブドウを愛でにきたのではなかった。 ここには電気柵の点検にきたのだったわい。 最近、クマの出没のニュースが毎日のように流れています。 まあクマだって好きで山から下りてくるのではなくて、食べ物がないからなのですね。

 全ては動物たちの住処を奪った人間側が悪いのですが、人的被害が出たとなると悲しいけれど駆除もやむを得ないというところでしょうか?

10442

 これは村に入る橋のひとつに設置されている注意喚起の看板。 ずっと前にクマの出没があって以来、取り付けられています。 現在は野生動物対策で電気柵が張り巡らされているため柵からの侵入はなさそうですが・・・。

 ただ、たまに門が開けっ放しになっていることもあるし、ましてや川沿いにはそもそも電気柵がありません。 裏山はもともとツキノワグマの生息地だし、移動ルートとして川沿いでやってくるとのことですので、警戒はしたほうがよさそうです。

 早朝に出くわすことも多いので、クマが出たらまだ暗い早朝に散歩している私は一番先に襲われそう。 うちのわんちゃんはまったく当てにならないけど二人で一緒に食べられるのもしゃくなので、わんちゃんだけでもリードを放して逃げてもらわないとな。

 ・・・とにかく電気柵の門の確認と、柵に隙間や破れがないかの点検を済ませました。

 

  【越後屋のひとりごと】

 おっと、その前に。

 以前、出川哲朗さんの『充電させてもらえませんか?』とかいう番組のロケがありました。 その放送日が今度の15日の夜6:30からだそうです。 こちらのTV局の放送なので、他県の方は日が違うかもしれません。

 棚田は今回の最終到達地点なので、ここでの撮影風景は番組後半となりそうです。 よろしかったら見てね!

 んで、こういう風にTVで紹介されてしまうと、また大勢の見学者がきてしまうとういう懸念もあります。 静かに訪れるだけならいいのですが、必ずマナーの悪い人間がいるので、そういうのはほんと困りますね。

 爆音(車・バイク)で走り回ったり、早朝・夜間に騒いだり、ゴミを捨てていったりと。 あ、そして私の畑は公衆便所ではありませぬ! そこに住んで生活している人たちもいるということを忘れないようにしてもらいたいものです。

 

 横道にそれましたが、今回のひとりごとは『包丁』です。

 一般的な家庭で使用しているのは、いわゆる『三徳包丁』ですが、これは『牛刀』になります。 それもただの牛刀ではなく・・・。

10434

 逆刃刀・・・いや、逆刃包丁なのでございます。 包丁の産地として有名な岐阜県の関市の包丁ブランドとコミック・アニメで人気を博した『るろうに剣心』とのコラボ商品。 ちょっと目がバグりそうなデザインです。

 刃のように見えるのはただのデザインで、実際に切れる部分は普通と同じ。 でも、うっかり反対を持ちそうで怖くて使えませぬ。

10435

 ノベルティとして、まな板がついていました。 思わず『九頭龍閃、てや~っ!』とか叫びそうですが、肝心の逆刃包丁が危なくて使えなさそうなので完全にインテリアだなこれは・・・。

| | | コメント (1)

2025年10月31日 (金)

里古りて 柿の木もたぬ 家もなし

  【早朝百景】

 朝晩はかなり冷え込んできまして、一けた台になる気温の夜明けも。このまま冬に向かってまっしぐらのような気もしますね。 そのうち『小春日和』なんて言葉もなくなっちゃうんじゃないかな?

 早朝のわんちゃんとの散歩で出会う景色が毎朝のように変化するので、いろいろと楽しめるようになりました。

10423

 こちらは雲一つないときの夜明け。

10424

 空のグラデーションが美しい。 でも、こういう朝は放射冷却現象でかなり寒いのですよ、ぶるぶる。

10425

 雲の多い朝。

10426

 このあと真っ赤に染まることもあるのですが、このときはこのまま明るくなったかな?

10427

  この日も雲が多いですね。

10428

 この感じの朝は赤く染まることが多いです。

10429

 ほらほら、まさに『早起きは三文の徳』の朝ですね。

10430

 時間にして10分あるかないか・・・。 直に白っぽくなってきてしまいます。

10422 

 散歩が終わるころには、すっかり明るく。 毎朝、平均して40分は歩いていますね。

 ちなみにわんちゃんは、寒くなると布団にもぐってくるのですよ。 ねこちゃんではよくありましたが、わんちゃんももぐってくるとは飼うまでは知らなかったです。

10431

 しかし、でかい図体で布団を占領されるとこちらが寝ていられませんな。

 

  【里古りて 柿の木もたぬ 家もなし】

 これは松尾芭蕉の俳句で、柿が各家にたわわに実っている様子を詠んだものです。 でも現在は柿農家も減少して、以前のように各家に干し柿が吊るされることはなくなりました。

10417

 とはいうものの、私は今秋も果樹農家に呼ばれて干し柿作りのお手伝いをしています。

10418

 おやっさんのいうことに、今年は大豊作ということ。 うーむ、そうなるとお手伝いの期間も長くなりそうだなあ。 手伝い始めると休みがほとんどないので(ブラック・・・いやいやオレンジ企業?)、ちと困ることもあります。

10419

 自分ちのこともしないとなりませんからね。 まあ、できる限りお手伝いしましょう。

10420

 しかし、変形した柿もちらほら見つかります。

10421

 なんか、ちとグロテスク。

 でも、こういった柿は自然界ではほとんど見ることがありません。 私が推測するに、やはり農薬が原因ではないかと思います。 現在の農薬は人体に極力影響のないように厳しく規制されていますが、比例してあまり効かないこともあります。 結果、農薬散布の回数が増えていることは否めません。

 その農薬が、こうした柿の変形に繋がっているのでは? まあ、農薬を使わない農業はかなりハードルが高い(家族経営ではほとんど不可能)ので仕方ないことではありますが、ちょっと気になりますね。

 でも、農薬を使わない結果の虫っ食いだらけの見た目の悪い作物は、結局売れないのが現実なのですね。 農家も食っていかなくてはなりませんので、難しい命題です。

 

  【越後屋のひとりごと】

 はてさて今回のひとりごとは、またグッズの自慢でございます。

 コミックやアニメで人気の『葬送のフリーレン』のフリーレンが持っているトランクです。

10414

 トランクといってもずっと小ぶりで、ショルダーバックにもなる大きさ。

10415

 関連グッズとはいえ、なかなかしっかりした作りです。

 ああ、しかし私はこういうのにほんと弱いんですなあ・・・。

 私はどちらかというと、あまりに人気で有名になってしまったもの(鬼〇の刃とかね)はかえって見ないとか、避けてしまうとかのいわゆる『へそ曲がり』体質です。 言い換えれば『同担拒否』???( ´∀` )

 でも、好きなものは好きなのですな。

10416 

 以前の記事に載せた猫娘やパワーのフィギアのなど、琴線に触れたものは集めたくなるのです。

 ああ、一種のヲタクかもしれない・・・と思ったら、ちょっと寂しくなりました。

| | | コメント (6)

2025年10月18日 (土)

空のアーティスト

  【空のアーティスト】

10388

 最近は気持ちよく晴れ渡る日が少なく、いつも曇が空を覆っている感じです。 晴れ間は覗くものの長くは続かないかな? でも、そうした不安定な空模様は、時には言葉で表せない絵画のような景色を創り出してくれるのですね。

 で、こんな朝焼けはたまにしか出現しない、まさに『早起きは三文の徳』の最たるものでしょう・・・。

10389  

 こちらは散歩にでかけた5時半ころ。 妖しい雲が空を覆っていました。 お、これはもしかして朝焼けになるかも・・・。

10390

 予感は見事に当たり、空いっぱいが焼けてきました。 この美しい景色の中を散歩できるなんて、ほんに贅沢でありますな。 しかし、こんなことは年に数回ほどなのですよ。 田舎で不便なことも多いけれど、ここに住んでいるからこそのご褒美ですね。

 

 さて、その前日の朝はというと。

10391

 雲のない、凛とした空気。

10392

 こちらは冬になれば普通に見られる空ですが・・・。  ああ、失敗したア!

 現在、二つの彗星が接近しています。 『レモン彗星』と『スワン彗星』・・・。 未明には、東北の空に『レモン彗星』がぎりぎり見られる6等星級で光っているはず。 最近の天気の悪さで撮影を諦めていましたが、こんな澄んだ朝だったら見られたでしょうに・・・。 くやちい!

 ということでリベンジを兼ねてその翌日、期待を膨らませながら3時に起床したのであります。

10393

 うーん、しかしやっぱ薄い雲がかかっておる。  もし写れば細い月(肉眼では細い月ですが、写真ではよくわかりませんね)とのコラボになるんだけれどなあ。

 後に撮影データをよっく確認してみたけれど写ってないようでした、残念。 やはり雲がネックでした。

 まあ、『レモン彗星』は、今後は夕刻の西の空で見られるようになるそうなので、そちらに期待ですね。 ちなみに『スワン彗星』は、夕刻に南西の空にあります。

 明るさは6等星級なので、よほどの好条件でないと見られないでしょうね。

 

  【秋を告げる庭の花】

10400

 毎年、肌寒くなると庭で開花する『キバナノツキヌキホトトギス』です。 ツキヌキと付くのは、葉の付け根が茎を貫いているように見えるからですね。

10401

 うちの庭の環境が合っているのか、なんとか枯れずにもう十数年経っているでしょうか。

10402

 しかし本来は渓流などの湿った場所に育つ植物です。 一時的にでも日の当たるところにある株は、夏の暑さでやられてしまっていました。

10403

 一日中日陰のモミジの下の株が、なんとか花を咲かせてくれたのです。 庭木で日が当たらないから切ってしまいたい~、なんて方もいますがこうして日陰でないと生きられない植物もありますのでよく考えたいものです。

 とはいうものの、もっと暑い夏になりかねない近未来なので、なんとか生き残っていってほしいと思います。

 

  【越後屋のひとりごと】

 ほいほい、今回のひとりごとは、またまた私のコレクションの自慢じゃ( ´∀` )

10398

 ここは二階に続く階段のある廊下(っていうんかな)ですが、夜間は真っ暗です。 ですが、これでは足元が危ないのでちょっとしたライトを置いておるのですな。

10399

 んで、そのライトは『月球儀』・・・。 暗闇に浮かぶ満月でございます。

 『この世をば わが世と思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば』

 くっふっふ・・・。 つい藤原道長を演じてしまうのだあ。

 

 ☆  ☆  ☆

 

 さてさて、今回のひとり言はもう一つ。 

 ただ、この話はちょっとミステリアスというか、怪談というか、ぞわっとするのが苦手な人は読まない方がよろしいかと・・・。 それでも、怖い物もの見たさの方や、怖いものなんてこの世にないわい!っという方だけ読んでくだされ。

 

 よろしいかな・・・?

 

 うちの裏山に繋がる林道がいくつかあり、その一つにそれはあります。

10405

 林道と言っても普通に舗装されているキチンとした道ですが、裏ルート?にあたるからか歩く人は皆無で車も滅多に走っていません。

10404

 聞こえるのは鳥の鳴き声と、清流の勢いよく流れる水音のみ。 澄んだ空気の中を進むと、道の途中に突然現れたのは・・・。

10395

 黒い石碑です。 近づいてみると・・・。

10394

 初めて見た人はきっと驚くと思いますが、石に刻まれた文字は『死霊八幡霊神(しりょうはちまんりょうじん)』なのであります。 なんで『死霊』? これに纏わる話は地元の人も知っている方は少ないのではないでしょうか。

 まあ石自体は近年のもので・・・、

10397

 昭和53年4月建立とあります。 それ以前はどういう風に祀ってあったのかはわかりませんので、その記録があれば見てみたいものです。 しかし、赤い字はちょっとおどろどろしく感じられますねえ・・・。

 さて、気になるのはやはり『死霊』の文字。 どんな謂れがあるのかとっても気になりますが、それを記述してある文書はなかなかないようです。

 いろいろと探った結果、そのストーリーがある程度わかりました。 

 『時は遡って江戸時代。 高尾集落と平岡集落(現在もその地区はあります)との間に「わり林」という山(そこがどこなのか私にはわかりません)があり、その所有権をめぐって争いが起こっておりました。 

 ひとりの野守(森の管理人?)が、高尾側の人間であるにもかかわらず平岡側に有利な証言をしたため、当時の代官所は『わり林』は平岡側のものであると判断を下しました。

 怒った高尾の人々が、その野守を夜に深沢川(先ほどの写真にある清流)に突き落としてしまいました。

 その後、川から毒の泡が噴き出してくるという怪異が起こったため、平岡の人々が自分たちのために有利な証言をしてくれたその野守の霊を鎮めるためにこの神社を祀ったのです』ということです。

 ・・・ま、そういった伝承ですね。

 その記述は国立国会図書館にある、山梨県の教育委員会の「歴史の道調査報告書」あたりに載っているとのこと。 やはり自分の目で確かめないと気が済まない私は、さっそくその書籍を調べたいため国立国会図書館に会員登録しました。

 登録しないと電子データも読むことができないためですが、会員登録完了するまで3週間も待つということ。 さすが「お役所仕事?」と言いたいような長尺さですね(-_-;)

 果たしてその記述がほんとに載っているのかどうか、またどんなところまで書かれているのかお楽しみでございます。

10396

 といったところで、このお話はお終い。 決して明るいとは言えない内容なので、周囲に独特の緊張感があるような気がしますねえ。 おやおや、この近くにある岩に顔があるような気がするのはこの越後屋だけでしょうか? 

| | | コメント (8)

2025年8月24日 (日)

残暑厳しすぎますな・・・

 例年ならお盆を過ぎると空気が変わってきて、なんとなく秋の気配を感じたものですが、いつになっても夏真っ盛りの気温。 うーむ、本日も焼けつくような日差しが眩しいゾ。

 

  【草刈りボランティア】

10312

 地域の有志で行っている、恒例の草刈りが行われました。 早朝の6時半に開始ですが、作業に入るともう暑い。 念のためにベスト型の空調服を持って行ってよかった。

 何人かは空調服を着ていたけれど、その他はみんな汗でズブズブになっていたからなあ・・・。 ま、備えあれば憂いなしなのです。

10313

 かなり斜面になっているところもあります。 しかし草が伸び放題です。 この猛暑をものともせず元気いっぱいに育つ雑草は、ある意味驚異ですね。

 しかしメンバーも、年齢的には高齢者ばかりですなあ。 毎年一人減り、ふたり減り・・・。 いつかは完全なる放棄地になってしまいそうです。

 

  【フウセントウワタの花】

 以前、どこかの華道展?の作品で、奇妙な実を見たのが記憶に残ってました。 『なんですか? このユニークな実は』と尋ねると、『フウセントウワタ』とのこと。

 その思い出は随分昔のことですが、それが今年になってその種を手に入れることができ、密かに育てているのです。

10314

 でもなんか違う・・・。 想像していた植物とは異なる草姿に戸惑いながら育てていると、8月になって小さな花を付け始めました。

10315

 ちょっとユニークな花だけど、これがあんなに大きな実を付けるのでしょうかね。 毎日水をあげながらの観察です。 しかし、自然界はほんと多様性に富んでいますね。 面白いなあ・・・。

 

  【平安時代の和歌にのせて】

 蛍の舞う季節はとうに過ぎてしまいましたが、ようやく動画を形にすることができました。 やれやれです。 もっと画像生成AIを駆使して雅な世界を描こうと思いましたが、力不足で断念。

 それでも何とか仕上がりましたので、よろしかったらごらんください。

 なお、アップしてから字幕の誤植に気が付きましたが、あとの祭りでございますー。 まあ、気にせずご視聴の旨、お願い申し上げます。

| | | コメント (6)

2025年7月24日 (木)

いまだに柿と格闘中・・・

  【いまだに柿と格闘中】

 うーん、暑い! 梅雨は一週間ほど前に明けてはいますが、代わりに予想を超える猛烈な暑さ。 現在、果樹農家の柿の摘果を手伝っているのだけど、いまだに終わっていません。

10274

 この暑さでは、さすがの私もへばってしまうのでベスト型の空調服を着て作業しています。 それでもいやな汗が流れてきて不快じゃわい。

10275

 お昼近くになると、もくもくと入道雲が伸びてきます。 ありゃ、この雲はなんとなくわんちゃんのようにも見えるなあ。 ほれ、あのもこもことしたわんちゃんの横顔に。

 場所によっては激しい雷雨となるところもあるようですが、こちらでは音ばかり・・・。 夕方の野菜の水やりが楽になるので少しは降ってほしいけれど、なかなかうまくはいかないものです。

 しかし、炎天下の作業は命を削るようで大変です。 後を継いで農業なんかやりたかねーや、という気持ちもよく分かりますね。 

 

  【田んぼでは・・・】

 風が吹き渡ると、育った稲が波のように揺れます。 うねる田んぼはまるで大洋のようで、見ていて気持ちのいいもんです。

10279

 すでに穂が伸びていて、花も咲いております。

10280

 稲の花が咲くと、独特の匂いが辺りを覆うのですな。 ちょっとムッとするような、青臭いような匂い・・・。

10281

 で、やはりいるいる。 カメムシがびっしり。

 この細長い体躯のカメムシは稲を食害する嫌われ者で、米に黒い点々を付けてしまいます。 そうなると品質は一気に低下。 うーん、殺虫剤・・・いわゆる農薬はなるべく使いたくないのですが、こう大量発生ではやむをえないかも・・・。 迷っています。

 農薬は、生態系を簡単に壊してしまいますからねえ。

10276

 田んぼの近くの藪に、キイチゴを発見。 エビガライチゴというのじゃあないかな? つまんで口に入れると、素朴な甘みが・・・。 こういうのが、田舎ならではの味わいというものでしょうね。

 

  【そろそろ終盤?】

10277

 さて、夜を彩る・・・までは明るくないけれど、田んぼを舞う小さな灯りもだいぶ減ってきました。 ヘイケボタルは6月の終わりから8月の頭までは何とか見られるけれど、ピークはやはり7月中旬です。

 今ではかなり減ってしまいましたので、そのピークも短いのではないでしょうか。 減少の原因は環境の変化もあるだろうけれど、やはり先ほどの田んぼへの殺虫剤の使用(河川への流出は避けられない?)、水路のコンクリート化にあると思います。

Hotaro001_20250723205001

 風に揺れる小さな灯りはどことなく寂し気。

10278

 なかなかいい撮影ポイントに止まってくれないので、こうしてドラマティックに撮れるのはラッキーな方です。 撮影の裏話というか失敗や苦労はいっぱいありますが、それはまたの機会に・・・。

 

  【越後屋のひとりごと】

 私は、ブラウザにMicrosoftのEdgeを使っています。 理由はオマケがあるからで、そのオマケはまずRewards。

 Rewardsとは作業や努力に対する報酬で、簡単に言えばポイ活みたいなものです。 ポイントをせっせと貯めればいろんな特典が受けられて、私が主に使っているのはAmazonの1200円分のチケット。

 ポイントは、Edgeに表示される日々のお題(検索作業など)をクリアすればすぐ貯まるので重宝していますよ。

 次には、Bing Image Creator。 画像生成AIで、今では動画も作れるようです。 なかなか自分の思い通りの絵を描くことは難しいけれど、これを無料で使えるのはデカい!

 そしてCopilot。 Copilotは対話型AIで、私は調べたいことをこのAIに相談しています。 ベースはOpenAIのChatGPT4のようですが、これがなかなか面白い。

 やはり学習しているようで、以前相談したことを覚えていて会話に織り交ぜてくるという、検索するだけでは味わえない不思議な感覚がありますね。

 ま、まだ自我があるとはとても言えないですが、それでも膨大な情報量を持つモンスターですな。 余談ですが、この対話型AIが恋愛パートナーになっているとかいないとか・・・。 確かに自分の理想の相手になるべく学習していくもんね。

 

 理想の相手というわけではないけれど、私が今からかっているのは『Stable Diffusion』の『LoRA』です。 Stable Diffusionはローカル環境で使える画像生成AIで、LoRA(Low-Rank Adaptation)は、高速の追加学習機能。

 実は平安時代(源氏物語)の世界は、既存の画像生成AIはデータを持っていなくてまず出力できません。 (一部『にじジャーニー』は日本発の画像生成AIなので、平安時代のデータを持っているらしく可能だけど有料)

 それならばとローカル環境、つまり自分だけのStable Diffusionに、このLoRAにて平安時代の世界を学習させてやるじゃんということになりました。

 と、ところが・・・。 ITリテラシーに精通した今どきの若い衆ならともかく、この学習作業はなかなか理解しがたくて四苦八苦。 要領としては、ベースモデルに平安時代の装束などの画像を何十枚も学習プログラムに送り込んで追加学習させるというもの。

 とはいってもそれを実現させるためには、ほかにこのプログラム(アプリ)が足りない、あのプログラムが必要などとなります・・・。 あーあ、物事は簡単にはいきませんとのことよでありんす。

 はてさて、マイ画像生成AIちゃんは、みごと平安時代の世界を作り出すことができるでしょうか?

| | | コメント (4)

2025年7月13日 (日)

なかなか明けない梅雨・・・

  【なかなか明けない梅雨・・・】

 毎日暑いですねえ・・・。 まだ梅雨も明けていないのにこの猛烈な暑さなので、明けたらどうなるんだろ? ちなみに梅雨明けの定義は、梅雨前線が北上して離れていくか、弱まって消失したときということ。

 前線は天気図上では、運動会のときに張られるロープに吊るされたたくさんの小旗のように表されていますね。 意識して見て見ると、一時消えていたようですが、また復活しています。

 こういうことがあるので、気象庁としては消えたと思ってもまた復活する可能性を見据えて、なかなか梅雨明け宣言を出しにくいということでしょうな。

10272

 それはそうと私はこのクソ暑いのに、まだ柿の摘果に汗を流しています。 梅雨が明ける頃には終わりたいなあ。

 

  【ヤマユリの香り】

10266 

 近くの水路には、甘い香りが漂っています。 いつの間にか、ここに自生しているヤマユリが一斉に開花していたのです。 しかし、これだけの花の量だと香りが強くて、ちょっとむせそうだけどね。

 今年はこの暑さで葉焼けしてしまったようで、茶色い葉が目立ちます。

10267

 いつからここに咲いているのでしょうか、かなりの年代物のヤマユリなので花もでっかい。

10268

 私の手のひらよりも大きい花もあります。 こうなると迫力もありますなあ・・・。

 

 さて、このヤマユリ。 観察すると固体により変化があることに気が付きます。

10269

 まずは、あまり日の当たらない水路の株。 葉は平行となっています。

 そしてこちらは日のよく当たる場所の株。

10270

 葉は、螺旋状というか茎を取り巻くようについています。

10271

 その環境によって、葉の付け方を変化させるのですね。 実はこの株は以前は先ほどの水路にあったのですが、水路の一部の補修のときに移植したものです。 その時の葉は、平行についてました。

 それがいつの間にかこうした葉の付き方をするようになりました。 不思議ですねえ・・・。 日陰のものは効率よく日光を捉えるためなんでしょうか?

 まだまだ自然はわからないこといっぱいですね。

10273

 こちらは私がムカゴから増やしたオニユリ。 もう増えすぎて鬼の盆踊り状態です。

 

  【ゲンジボタルからヘイケボタルへ】

 さて、7月に入るとそれまで優雅に舞っていたゲンジボタルは姿を消し、チラチラと瞬くヘイケボタルが夜を飾るようになります。 生息場所の河川が災害対策工事の対象となりコンクリート化されてしまうので、見られるのは今年で最後になるでしょうか?

 それとも、どこかでしぶとく生き残ってくれるでしょうか?

10263

 ヘイケボタルの発光パターンはいろいろとあって難しいのですが、それでもいくつかのパターンが解析されたようです。

10264

 中部大学と慶応義塾大学の共同研究?により、『求愛オスの発光パターン』『未交尾のメスの発光パターン』『交尾後のメスの発光パターン』が明らかとなったとのこと。

 求愛オスと、交尾後のメスの発光は、発光の最中にさらに『またたき(ミリ秒単位で細かく点滅)』があるそうな・・・。 交尾後のメスがパターンを変えるのは、『もう寄るな、触るな!』ということでしょうか?

10265

 ふむふむ・・・。 その発光パターンを確認しながら観察しているのですが、よくわからん・・・。

 

 毎晩、田んぼに通ってかなりの動画を撮ることができています。 そのうち動画として載せますのでお待ちくださいませ。

 ただ最近、炎天下の作業ばかりしているので夜はグッタリ・・・。 なかなか編集作業が進まないのですよ。

 

  【越後屋のひとりごと】

 ほんと暑いですね~、じゃないですね。 最近はこの『暑いですね~』が、会話の枕詞になっていますので、つい・・・。

 さて、今回のひとりごとは『正常性バイアス』でございます。

 なにそれ? と耳慣れない方もいらっしゃいますでしょうが、いわゆる脳の安全装置なのですな。 人間は、災害など予期しない事柄に対しては、ある程度『鈍感』にできています。

 過剰に反応しすぎて心が疲弊しないように、このくらいなら平常と変わらないと認識してしまうメカニズムなのですな。

 ところがこれが、災害などの時に『これぐらいなら、たいしたことない』とか『自分だけは大丈夫だろう』と判断して、結果的に逃げ遅れたり、回避できなかったりすることが指摘されています。

 近年、気象の不安定などにより、大雨(線状降水帯など)が多くなりました。 そのとき避難するべきかどうか・・・。 

 人間は不安になったときや迷ったときに、デマに流されやすいこともありますが、まずは冷静に判断することと、日頃のシミュレーション(どこが危険か安全かなど)をしておくことが大切かもしれません。

 正常性バイアスの強さは人によって異なりますが、今年の夏は自分の正常性バイアスの『精度』が試されることにならないことを願いたいですね。

| | | コメント (6)

2025年7月 5日 (土)

暑いのにも、ほどがありんす

  【暑いのにも、ほどがありんす】

 いやあ、ほんと暑いですねえ・・・。 こちらは梅雨明け宣言はされていませんが、連日30℃超えは当たり前で、お街の方では35℃超えが続いています。

 私は相変わらず、柿の摘果。

10253

 じりじりと照り付ける日差しがまぶし!

10254

 柿の実は思ったより多く付いていて、落とすのが大変。 まあ不作よりもいいけれど、作業する身とあっては大変ですね。

10255

 腕時計には温度計の機能がありまして、まあ直射日光下という条件もありますが、37.3℃を示しています。 体温より高いので、流れる汗も半端ないです。

 たぶん、体中の水分がペットボトルのお茶と入れ替わっているんじゃないかな? お茶ばかりでなく、塩分タブレットなどを摂取した方が良いとの助言をいただきましたので、それも買ってきてたまに口に含んでいます。

 しっかし、柿の木はあと何本あるんじゃい? 一向に終わりませんな・・・。 そのうち『モズのはやにえ』のように干からびてしまわないよう、休みながら頑張りますです。

 

  【カエルに・・・??】

 朝晩に、田んぼの水管理と合わせて異変がないかと様子を見て回るのが日課です。

 田んぼへの水の取り入れ口には、ゴミが詰まらないようにBBQで使う網を置いています。 そこに毎朝、いろんなものが引っかかっておるのですな。

10256  

 こんなのもたびたび・・・。 これは『ヒバカリ』というヘビで、性質はおとなしくて乱暴に扱わなければまず咬むことはありません。 このヘビの特徴は、頭部というか首の周りに白い模様があります。

 マムシでなくてよかったけれど、毒のあるヘビも多いのでうっかりすると咬まれることになりかねません。 慎重に手を入れて網の掃除をしないとだめですね。 まあ相手を知るというか、ヘビの特徴を覚えることも大切です。

 ヘビは触ってみると意外と固いというか、ちょっと弾力が強いというところでしょうか。 感触はヒンヤリとしてるかな?

 あれ?

10257

 ヘビに何かが乗っている。 カエルじゃないですか・・・。 しかも2匹。 うーん、『ヘビに睨まれたカエル』という言葉はありますが、『カエルに乗られたヘビ』というのは初めて見ました。

10258

 乗り心地がいいんですかね? それとも冷たくて気持ちいい?

 

  【マイ、フルーツ小国】

 わが県は、フルーツ王国と呼ばれるように果樹栽培が盛んです。 生業として果樹生産を行うところも多いけれど、家庭果樹園というか畑にちょこっと植えている家も多いです。

 我が家もいろんな果樹を畑に植えていますが、ネットなどの対策はしていないので鳥にやられ放題。 また、農薬は使わないので虫にやられ放題。 なんとか残ったかと思えばサルに仕上げをされるということで、あんまり口にできません。

 それでもなんとか残っているものはというと。

10259

 まずはモモ。  白桃系でして、色もいい感じにのってきています。 まだ若いのでもう少しなのですが、サルもどこからか見張っていると思います。

10260

 サルが食べごろを知るのは、やっぱり匂いじゃないかな? 手べごろになると、モモの甘い香りが漂うようになるのですね。

 次は、スモモ。

10261

 今年も受粉がうまくいかなかったのか、実がなっているのは10個ほど。 品種は大人気の『貴陽』です。

10262

 色からして食べごろにはまだ遠いですね。 これもサルとの戦いになりそう。 しかしまん丸ですね~。

 ああ、今年は口にできるといいなあ・・・。

 

  【越後屋のひとりごと】

 ここ2、3日のニュースで、史上3番目の『恒星間天体』が発見されたとの事。 恒星間天体とは、太陽系の外からやってきて、また太陽系の外へ飛び出していく天体の事です。

 確実な発見例は少なく、今回が観測史上3番目ということ。 ほひー! わくわくしますねえ。

 この天体は直径が20kmほどで、秒速58kmほど・・・つまり時速20万km以上の猛スピードで移動する彗星のようです。

 地球に接近するのは10月ごろということ。 なんとか観察できるといいなあ・・・。

| | | コメント (6)

2025年6月21日 (土)

見納めとなってしまうのか・・・

 連日の猛暑で、毎日汗だくとなっております。 梅雨の合間は、本来は晴れてありがたいというニュアンスがあったのに、射す日差しは強烈でもう真夏。 こんなになるならば、梅雨空のままでいて欲しいなあ・・・。

 とにかく草刈りをしないと畑が草ボーボー。 といってもこの炎天下ではきついので、草刈りは午前中のみとし、ざわっとシャワーを浴びた後のお昼休みは長めに・・・、そして夕刻になってからは野菜に水やりというのがパターンかな?

10234

 ま、暑いと言っても、やっぱりここは標高の高い山里。 一面に広がる田んぼがあるおかげで風があれば涼しいし、また見た目だけでもなんとなく清々しい気分になりますね。

 実際、日が落ちてからは日中の暑さがウソのように快適な夜になります。 

 

  【いろいろと面白いもの】

 朝の田んぼの水見のときに発見。

10235

 水路の脇ににょっきり・・・。 なんじゃこれ?

 多分『キツネノエフデ』とかいうキノコじゃないかな?

10236

 臭いは『腐敗臭』というか、決して良い香りではありません。 なので、ハエなどが集まっています。 他に『キツネノロウソク』とかいうキノコもあるそうなので、見つかるかな?

 

 お次は『ヒメコウゾ』に実がついていました。 私が当初『カジノキ』と間違えていた樹木ですね。

10237

 赤いツブツブの液果がぶら下がっています。

10238

 もう少し熟したら、食してみたいと思います。

 

 これは私の畑の『イエローズッキーニ』

10239

 ズッキーニはかなり大きくなる野菜です。 花もでっかくて、私の手のひらはあります。

10240

 ズッキーニは、花の付け根の膨らんだところを食するのですね。

 身近な野菜も、こうして実際に作っていると、いろんな角度から観察できるものです。

 

  【見納めとなってしまうのか・・・】

 ついにその時がきたのでございます。

 私がここに移住して、ン十年。 というか、人生の大半を過ごしたこの土地が大幅に変わることになったのですな。

10241

 棚田に沿って昔ながらの川が流れているのですが、山の急斜面との関係もあって土石流災害の特別警戒区域にもなっています。

 この度、ここが災害対策として新たに作り直されることとなりました。 つまり工事が行われ、全てコンクリート化された川になるのです。

10242

 そしてここは、私が自然の魅力をおおいに感じていた『ホタルの住む川』でもあったのです。 つまりここのホタルの絶滅の危機になったのですな。

 『ホタルと災害対策のどっちが大切だ!』ということでしょうね、あれよと話がまとまってしまったのであります。 測量を終え、いよいよ工事が始まります。

 うーん、私のエゴで反対はできないことだし、どうしよう・・・。 とりあえず、畑の一角に水が流れてジュクジュクしているところがあるので、陰になる木を植えたり、餌になるカワニナを放したりしてホタルが住める環境づくりをしているけれど、うまくいくかどうか・・・。

Hotaro001

 時代が変われば環境も変わる・・・島崎藤村の『夜明け前』が頭をよぎるのでありました。 

 

  【越後屋のひとりごと】

 わたくし越後屋は世の中のいろんな分野に興味がありまして、役にも立たない知識だけはいっぱい持っていると自負しております。 しかし非科学的なこと、論理的ではないものはフィルターで除外されている現実的人間だと思います。

 でも、不思議なことやミステリアスなことは基本好きだし、とにかく面白いものは面白いのですね。

 なので、このコーナーはあくまでも読み物としてお読みくださるようお願い申しあげます。

 

 さて、今回のひとりごとは『ズーニンの法則』でございます。 ズーニン(Leonard Zunin)はアメリカの心理学者で、彼はちょっと面白い法則を提唱しているのですな。

 実際には、彼の著書『Contact:The First Four Minutes』で提唱した概念が、後に法則として広まったようですね。 要約すれば『最初の4分間が、その後の行動や人間関係の流れを決定づける』という考え方です。

 さらに『やる気は行動の後に湧いてくる』にもつながります。 この根拠は、『作業興奮(task-induced excitement)』という現象で、作業に取り掛かると脳からドーパミンが分泌され、集中力や意欲が湧いてくるんだそう。

 それらのことからこの『ズーニンの法則』を簡潔的に述べれば、

 ・勉強や仕事でやる気が起きないときは、まず4分間取り組んでみよう

 ・人間関係では、初対面の4分間に意識的に関心を向けよう

 ということです。

 

 でも、越後屋的には惜しい! この『4分』は日本人にとって馴染みが薄いというか、ピンとこない数字じゃないでしょうか? カップラーメンは通常3分だし、レトルトカレーを温める時間も3分だし、ウルトラマンのカラータイマーも3分。

 さらに『早起きは三文の徳』、『この、どさんぴん(ど三一)があ!』とかあるし、やはり3が日本的にはしっくりいきそう。

 なので、まずは仕事に取りかかって、そしてやる気が起こってくるのは『3分』か『4分』か、実験して統計をとってみませんか? 3分だったらオリジナルの『〇〇〇の法則』になるかもしれませんよ。

| | | コメント (4)

2025年6月15日 (日)

サクランボ、終わりました・・・

  【サクランボ、終わりました・・・】

 降り続いた雨もやみ、ようやく晴れ間が覗いたと思ったら猛烈な暑さに・・・。 湿度も高いのに加え、サイドレスとはいえビニールの屋根があるので熱気がこもるのですね。

 汗だくになりながら、晩生の品種の『紅てまり』ももぎ終えました。 サクランボの収穫が始まってからおよそ2週間。 ようやく収穫作業が終わり、あとは片付けとなります。 いやあ、思えばあっという間でしたね。

 収穫の終わったサクランボ園は、まずサイドに張ってある鳥よけのネットを巻き上げます。 ネットに雑草が絡みつかないようにするのと保護が目的のようです。 あと、地面に敷いた反射シートを外すのもあるかな?

 そのお手伝いまで頼まれているのでもうしばらく園にいますが、あとは田んぼに集中できそうですな。

10229

 気温がぐっと上がったので、これからぐんぐん成長してくるでしょうか? ここは田んぼの真ん中あたりの様子。

10230

 そしてここは水の取り入れ口付近。 比較すると一目瞭然で、水が非常に冷たいので成長が遅くなっているのです。 同じ田んぼでも、これだけの差ができるのですね。

 とにかく元気に育ってくれないと、じきに『ドロオイムシ』がやってきます。 いくら小さな昆虫でも、多勢に無勢・・・なるべく体力を付けておかないとなりませんな。

 

  【蕾がでてきました】

10231

 棚田全体の水を引いている取水口へと続く山道に、生えているウバユリ。 藪と一緒に刈られることもなく、残っていました。

10232

 お、蕾ができていました。 今までゆっくりと観察していなかったので、これからちょくちょく顔を出して成長を見守っていきたいと思います。

 しかしこうして気にしていると、いきなり薮刈りにあって消滅していることが多いからなあ。 ウバユリももっと奥の方に育てばよいものを、道路のすぐ脇に生えるから不思議なもんです。

 さて、刈られる前に咲くことができるか、時間との戦いですね。

 

  【越後屋のひとりごと】

 さてさて今回の越後屋のひとりごとは、ちょっと趣向を変えて『不思議の国のアリス』が量子力学や宇宙に進出?というテーマでございます。 『不思議の国のアリス』は、もちろん世界的に有名なルイス・キャロルの児童小説。

 余談ですが、ルイス・キャロルは執筆名で本業は数学者。 しかし、この『不思議の国のアリス』は名作かつ科学的で、『赤の女王仮説』などと植物学などにも引用されています。

 私、越後屋は量子力学にも興味がありますので、いろんな本(といっても専門書ではなく、わかりやすく嚙み砕いた書籍)をちょいちょい読んでおります。

 その中で、『不思議の国のアリス』の登場キャラを題材とした研究分野がありますので、ご紹介いたします。 その名も『量子チェシャ猫』でございまする。

 《2023年~2024年に広島大学より『量子チェシャ猫逆説』なる観測結果が公表されましたので、改めて越後屋のひとりごとの話題にいたしました。(量子逆説については、ここでは省きます)》

 

 『チェシャ猫』は侯爵夫人の飼い猫なのですが、不思議な魔法を使え、いつもへらへらにやにやとしている妖しい猫。

10228

 といっても、『不思議の国のアリス』に登場する風変わりなキャラクターの中でも、アリスとなんとか会話が通じるというか、まともに答えてくれる(こともある)猫ちゃんです。

 で、このチェシャ猫は体が消えていっても、笑顔が残る(笑いが残る?)というか、とにかく表現の難しい消え方をするのですな。 その様子を、量子の振る舞いに重ねて『量子チェシャ猫』と言うのですね。

 量子は今までの物理学の常識というか理論を根底から覆すというか、一見物理法則を無視した振る舞いをするのですな。 現在一番ホットな研究分野でもあります。

 さて、その量子チェシャ猫とは、粒子の持っているスピン(自転のようなもの)や質量だけを分離できるという理論です。 つまり本体がないのにその性質のみが分離して存在できるということ。

 その様子が、チェシャ猫の体が消えていなくなっているのに笑顔だけが残っているということと重ねたのですね。

10227

 もっと詳しく知りたい方は、『量子チェシャ猫』で検索すると、2014~2015年くらいの研究発表かな? 英語版だけど、そんなのが出てくるはずなので読んでくださいね。

 しかし、『不思議の国のアリス』は、いろんなところに影響を与えているのですねえ。

 

 チェシャ猫つながりでもう一つ。 これも10年以上前の記事ですが、『チェシャ猫銀河群』という宇宙の銀河群の発見です。 NASAのサイトにも掲載された、遠く46億光年先からニヤリと笑うチェシャ猫。

10224

Credit: X-ray - NASA / CXC / J. Irwin et al. ; Optical - NASA/STScI

 輪郭のように見える光は、『重力レンズ』効果によるもの。 重力レンズとは、アインシュタインが相対性理論で予言した、遠くの銀河の光が前方の銀河の巨大な重力によって曲げられるというもの。

 ハッブル宇宙望遠鏡の光学観測写真と、チャンドラX線観測衛星によるX線写真を重ねたもの(紫色の部分)で、目にあたる二つの大きな銀河は、互いに激しく衝突しているそうな。  

 やはり、チェシャ猫はタダ者ではないですね。

| | | コメント (6)

2025年5月23日 (金)

田んぼそれぞれ・・・

  【田んぼそれぞれ・・・】

 棚田は田植えも終盤。  田植えが終わっていないところはかなり少なくなってきました。  私が頼まれている7枚の田んぼの田植えは土曜日に行うこととなったので、そこが終わればほぼ近隣は終わるかな。

 しかし自分の田んぼの田植えが終わって、気持ちはほぼ完了モードとなっています。 なのでちょっと億劫な気もしますが、引き受けた以上しっかりやらねばですね。

10194

 わんちゃんとの散歩では、いろんな田んぼをつい観察してしまいます。  ほれぼれするほど上手に植えてあるところ、思わず笑みのこぼれる?へたっぴぃなところ。 どうやって植えたんだろうと思わずシミュレートしてしまう、いびつな田んぼ。

10198

 ある程度大きいと機械の取り回しが楽なので、一応見栄えも良く植えられると思いますが、いかんせん変形の田んぼばかり。

10196

 こんな条件の悪いところもあります。

10197

 私がチェックした中で、ここの田んぼが一番小さいのではないでしょうか。 苗の本数が数えられそうです。 手植えだろうかねえ・・・。 オーナーがわかれば聞いてみたいもんです。

10200

 4条植えの田植え機なら、1往復で終わりそうな細長い田んぼもいくつかあります。

10199

 ここも割と小さいなあ・・・。  まあ、昔は平らであればどんなスペースでも植えたので、その名残りはあちこちにあります。 今は収穫量の見込めない小さい田んぼはほとんど休耕田になっているので、こうして作ってくれているのはありがたいことです。

10195

 日に日に緑の濃くなっていく田んぼ。 不安定な気象にも負けず、無事育ってくれるといいですね。 大きな被害でも起これば米作りをやめてしまうところも増えていくでしょうし、とにかく先の読めない不安を抱えながらの稲作です。

 そういったことを、行政はきちんと見てくれるといいのですが。 失言している場合じゃないですな・・・。

 

  【ぶどうの開花】

 スモモ、桃、サクランボとフルーツ王国を代表する果樹の開花から始まり、いよいよぶどうの花が咲き始めました。 このブログを以前からご覧になっている方は既知のこととは思いますが、ぶどうの花はちょっと変わった咲き方をします。

10193

 このたび、その開花の様子が撮れたのでさっそく動画にいたしました。 よろしかったらご覧くださいませ・・・。

 

  【越後屋のひとりごと】

 科学好きな私は、またまたこんなものを手に入れてしまいました・・・。

10182

 『DoseLAE 2』です。 何じゃいそれ? とお思いになるでしょうが、何を隠そう・・・これはカード型の放射線測定器なのですな。  忘れてはならない東日本大震災を機に、東京都では貸し出しも行ったというアメリカのメーカーの製品です。

 これも『October 2011』との記載のある英語版マニュアルが付いていましたので14年前の製品ですね。 ただ、液晶画面にはまだシールが貼られているので、実際に使用したのではなくストックとしてあったものが放出されたのでしょうか。

 でも・・・。 充電を始めてもいつまでも終了せず、ついにしびれを切らせて電源を入れてもウンともスンともニャンともワンとも言いません。 故障品?・・・ということになるのか、ジャンク品ほどの安価で販売しておりました。

 でもね、ふっふっふ・・・。 電源が入って変に誤作動するより、こうして最初から電源が入らない方が直せる確率が高いのですよ。 経験的にこうした症状は『電源(バッテリー)』の不具合にあるのですな。

 ということで、さっそく分解。

10183

 バッテリーはリチウムボタン電池『LIR2450 3.6V』とあります。 充電可能な二次電池ですが、いくら充電しても反応なし。 やっぱ、イカれとる。 それならと、Amazonで同等品を探したらありました。 とりあえず新品と交換してやろうというわけです。

10184

 ありゃ? 仕様が変わったのか製品に合わせた特注品だったのか、端子の形状が少々違います。 端子の向きが違うし、電圧は3.7Vとなっています。 まあ、0.1Vくらいの違いならたいした違いはないけれど、端子に細工が必要のようです。

 左がもともと付いていた電池で、右が新品。 基板に電池が直接ハンダ付けされていたので簡単に交換というわけにはいかず、まずは端子のハンダを溶かして引き抜くという作業から行いました。

 また、端子を流用しようかと思いましたが、スポット溶接器は持っていませんのでそうなると半田付けとなります。 しかし、直接電池面にハンダ付けするのは危険が伴うし、製品の不具合を起こすことも考えられます。

 危険というのは、リチウム電池は熱を加えすぎると最悪破裂することもあるのですね。 なので、基本的にリチウム電池は端子をこのようにスポット溶接で電極に貼り付けてあります。

 とにかく端子を逆に曲げたり、ミニルーターで削ったりしてなんとか合わせました。

10185

 組み立て直し、ドキドキしながら電源ボタンを押します。  『ビビビビビ!』と起動音がして無事作動! おおおお、やた!

 

 ・・・で、マニュアルを早速。  何々・・・。

 『The DoseRAE 2 personal dosimeter is a thin electronic monitor that can directly read X-ray or Gamma-ray dose equi・・・』 うーむ、よくわからん。 まず『DoseRAE』の読み方からわからん。

 まあ、DoseRAEは『ドウズレイ』で良さそうです。 あとは専門用語も多くいちいち翻訳するのも面倒だけど、それでも何とか使用方法がわかりました。

 要約するとこの測定器は、『X線やガンマ線の線量当量と線量当量率を表示できるモニターで、原子力関係の施設で働く人が個々に携帯し、モニタリングするために設計された装置』ということ。

 つまり、空間線量を計るものではなく、人体への被ばく量を管理できるということですね。 センサーにシリコンPINダイオードとCsI(TI)結晶を使ったシンチレーション型の携帯測定器です。

 よく放射線測定器=ガイガーカウンターと思われていますが、そちらはGM管を使っているのでそう呼ばれます。 シンチレーション式とは、X線やガンマ線に反応して微弱な光を発する物質(シンチレーター)を使用してあるのでそういいます。

 起動したときの初期設定は『D』(DoseのD)モードで積算線量が表示されるので、ボタンを押して『R』(DoseRateのR)モードにすると、リアルタイムの線量測定ができます。

 先ほど空間線量を計るのものではないと述べましたが、そこはまあそんなに誤差が出るものではないと思っていますのでまずは計ってみましょう。

10186

 私の部屋の放射線量は、毎時0.04μシーベルトでした。 ほぼ一般的ですね。 放射線は普通に我々を取り巻いている身近なものなので、それが強いか弱いかということです。

 自然界の放射線には宇宙からの宇宙放射線、地殻(岩石など)、空気中(ラドンなど)がありますので、どこにいてもまったくないということはないです。 簡潔に言えば、『エネルギーあるところに放射線あり』なんですね。

 ちなみに放射線はアルファ線、ベータ線、ガンマ線などがあり、アルファ線は陽子2個、中性子2個のいわゆるヘリウム原子核で、ベータ線は電子、ガンマ線はX線と同じ電磁波です。 (光・・・我々がみている可視光も電磁波)

 アルファ線は紙1枚で遮ることができ、ベータ線も薄い金属あたりで遮蔽できます。 なので、実際に測定できるのはガンマ線であることが多いです。 このDoseRAE 2もX線、ガンマ線の測定と明記してあります。

 

 放射線と聞いて単に怖がるばかりでなく、正しい知識をもつことが大切なのですね。 相手をよく知って、正しく恐れる。 根拠のない風評に左右されないことも大事です。 

 検出された放射線の単位はμシーベルトです。 これは非常に小さい値で、μ(マイクロ)は1シーベルトの100万分の1。 日本の被ばく規制基準では一般人は年間に受けるのは1mmシーベルト(医療被ばくを除く)までとなっています。 (mmは1000分の1)

 生涯の累積線量が100mmシーベルトまでは、寿命なのか放射線の影響かは区別がつかないようです。

10192

 ちなみに私の布団・・・枕は毎時0.07μシーベルトで・・・。 なんでやねん?

10191

 早朝の田んぼは、毎時0.03μシーベルトでした。 ふむふむ・・・。

 まあ、これを持っていてどうするんだと言われそうですが、ただの自己満足なのであしからずでございます。

 

 まずは車に乗ったら必ずしましょう! ・・・って、あれはシートベルトですね。

| | | コメント (6)

より以前の記事一覧