2024年2月26日 (月)

春遠ざかる・・・

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 先日の、初夏のような気温はどこへやら・・・。 一気に冬に逆戻りとなりました。 今回は道路に積もるというほどにはなりませんでしたが、雪の舞う朝にブルブル。

 さっむ~!

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 家に着くころには、上半分が真っ白になっちゃいそうだね。 わんちゃんも寒そうな顔・・・。

 

 翌日は・・・。

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 下界は、ちょっぴり雲海となっていました。 ここは丘の上にある住宅街。 もっと雲海に包まれると、空中に浮かぶように見える天空の街となるのですが、今回は惜しいなあ。

 ここは元は小高い山だったのですが、バブル期の好景気に乗って乱開発され、山の上部を半分削ってできた住宅街なのです。 人間のすることは、恐ろしいですねえ・・・。

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 そんなことを思っているうちに、太陽が空を明るく染めてきました。 今日は晴れかな?

 

 【発熱する植物】

 この時期になると気になる植物・・・。 そう、『ザゼンソウ』です。

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 今なら雪の間から顔を出しているザゼンソウが見られるかも? ということで行ってきました。 ここの群生地は、うちからはちょっと遠くて車で片道1時間以上はかかります。

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 お、咲いてる、咲いてる。

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 お坊さんが座禅を組んでいる姿を重ねたネーミングは、さすが感情豊かな日本人的な響きですね。

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 以前もYouTubeの動画に載せましたが、ザゼンソウは発熱する植物として有名です。 花が熱源となっていて、サーモグラフィで見るとその様子がよく分かります。

 周囲の温度は氷点下ですが、この個体は9.2℃となっています。

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 お、周りの雪を溶かしている個体も発見。

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 なんと、15.7℃にもなっています。 周囲の温度の低いところは-3.5℃なので、その差は20℃近いですね。 改めて素晴らしい能力です。

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 なんだか不思議な色の個体もありました。 初めて見る模様・・・。

 

 このザゼンソウの成長した姿を撮りたいと思っていますが、ちょっと遠いのでいつも観察できずにいます。 今回はきっちり成長した姿をばっちり撮影してから動画にしますので、そんときはヨ・ロ・シ・ク。

 

 

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2023年7月14日 (金)

汗でぐっしょり 雨でぐっしょり

 晴れれば35℃を軽く超えるような日差しとなり、ちょっと動くだけで玉の汗。 かといえば曇っていてこりゃいいやと油断すると、いきなりの雨でずぶ濡れ。 とにかく、不安定な空模様が続いています。

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 日中は晴れていても、夕刻から雲がもくもく湧いてきて、その姿を隠してしまう夜が多いですね。

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 んぬぬ・・・。 怪しげな雲が・・・。 この雲なんていったっけ?

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 もしかして『乳房雲』ではないだろか。 ネーミングはアレですが、とにかくこの雲は上空が荒れ模様のサインですね。 しかし、あまり見ることのない雲のひとつなので、ちょっと見入ってしまいました。

 

 【ユリが咲き始めました】

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 オニユリガーデンでは、オレンジが目立ってきました。 これだけ一斉に咲くと、なかなか見ごたえがあります。

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 オニユリはその名に負けず、照り付ける日差しい負けないような力強いユリですね。

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 水路のヤマユリも、重たげに頭を垂れていました。 ヤマユリはどちらかというと日陰を好むユリなので、ここの環境に合っているんでしょう。

 私が初めてここに見つけてからもう30年以上、毎年咲いています。

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 花を覗き込むと、カエルくんが中で涼んでおりました。

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 これは畑のヒマワリ。 2mは超えているんだけど、足元にはこれまた小さいヒマワリが・・・。 対比が愉快です。

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 ヒマワリが咲くと、ああ夏だなあと思えますが、梅雨はなかなか明けませんね。

 

 【水田を舞うゲンジボタル 第二部】

 ふう、なんとか動画ができあがりました。 第二部はちょっと踏み込んで、間近に観察した模様を載せています。

 よろしかったら、ご視聴くださいませ。

 『ゲンジボタル』編は、これでお終い。 次の動画は『ヘイケボタル』編となりますよ~。

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2023年2月26日 (日)

フクジュソウの数学&化学

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 日中に吹く春の香りを含んだ風は、まだひんやりと冷たいけれど、しっかり花粉を運んでくるようです。 ウヘックション! うーむ、早くもアレルギーが始ってしまったなあ。

 花粉アレルギーのお陰で春が微妙な季節となってしまったのは、いつからでしょうか?

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 日の出の位置が真冬と違い、富士山からかなり離れています。 季節は確実に進んでいるのですね。

 

 【フクジュソウの考察①】

 気が付くと咲いていたという感のある足元の花、フクジュソウです。 暖かい日差しが、ポチンと開花のスイッチを押したのですな。

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 鮮やかなイエローが、色彩の少なかった地面を一気に賑やかにします。 まさに春だねえ・・・。

 フクジュソウは蜜をもたないため、太陽の光を集めて中心の温度を上げ、その暖かいベッドへ虫たちを誘い込むことで受粉を成しているというのはよく知られています。

 そのため、花がパラボラアンテナのような構造になっているとのこと。 ほんとうにそうかいな・・・ということで、さっそく花を観察してみましょう。

 

 まずは形から・・・。 パラボラの形は放物線で表わせます。 というか、放物線の基本的性質がパラボラアンテナの基礎を作りだしておるのですな。

 とにかく、高校生に戻っておさらいをしてみましょう。

 放物線は『y^2=4px』(標準系)という方程式があり、二次関数のグラフ(y=ax^2+bx+c)で表わすことができます。 下図に示すように、定直線(準線という)からの距離と, 定点F(焦点という)からの距離が等しい点の集合体が放物線なのですね。

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 なぜ、y^2=4pxになるのか、この図の定義を用いて計算してみましょう。 と思いましたが、√(ルート)だの、べき乗だのがテキストでうまく表せないため、手書きとなりまする。

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 ということで、この計算が成り立ちます。

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 この放物線に着目。 太陽からの光が全て平行に当たるとすると、反射した太陽光線は焦点Fに集約するはずです。

 次にフクジュソウを横から撮影して、放物線を重ねてみましょう。

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 さてさて結果は・・・。

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 みごと重なり・・・ますかね?(*^-^*) パラボラアンテナのごとく集まった光(赤外線)は、ちゃんと花の中心を温めそうです。

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 サーモグラフィで見てみると、確かに花の中心の温度は花びらの部分より高くなっています。

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 太陽の光が強くなり気温がますます上がってくると、20℃を超えました。

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 ふむふむ、やはりこれは虫の暖かいベッドですね。

 

 【フクジュソウの考察②】

 まだ寒さの残る朝。 フクジュソウはまだ閉じております。

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 フクジュソウは開閉する花でもあり、その運動は温度検知によるものとのことです。

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 実験のため、ヒートガンを花に当て温度を上げてみましょう。

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 数分もしないうちに開いてきました。 おお、なんだかすっごいな。

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 後方の花は、ヒートガンを当てていないため、まだ閉じていますね。

 フクジュソウが開閉するのは、虫の活動できない低温のうちは雌しべや雄しべを寒さから保護するために閉じているということ。 しかし、正確な温度センサーを持っているなんて、自然界はほんとにスゴイですね。

 

 ・・・と数学と化学の観点から、一歩踏み込んだフクジュソウの観察でございました。

 

 【おまけ】

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 お天気センサーの富士山は再び真っ白。 この雪が溶けていき、やがて『農鳥』が現れると、いよいよ農業の始まりとなります。

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2023年2月16日 (木)

ぽかぽかのお坊さん

 まだまだ冷気の漂う、林の中の湿地帯。

 あちこちで、ぽこぽこと顔を出している植物がありました。

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 お坊さんが座禅を組む姿に例えられたザゼンソウです。 ミズバショウと似たような、サトイモ科の植物。

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 同じような環境の中では、春一番に花開く植物と言っても過言ではないでしょう。 まだ雪の残る時期(残念ながらここでは積もっていませんが)でも咲けるのには、ザゼンソウが恐るべき能力を持っているからなのです。

 その謎の一端を解き明かす秘密兵器があります。 その名もサーモグラフィカメラ。 赤外線をキャッチして、温度分布を色で表わしてくれるアイテムです。

 温度が高い部分は赤系統、低い部分は青系統になります(設定により白黒などバリエーションあり) テストで写っている缶は、ノンアルのオール〇リーです。 ビールではありませぬが、よっく冷えてますね(;^_^A

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 可視光ではなく、赤外線で見る世界も興味深いものですよ。 例えば・・・。

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 樹木の林立する林の中とか。 っていうか、ここ-8.1℃なの? どうりで寒いわけだあ。 もう、指先の感覚がありません。

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 ちょこっと日が差してきた林床とか。

 

 さて、これをザゼンソウに向けると・・・。

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 花の温度が上がっています。 実はこのザゼンソウは、発熱する能力があるのです。 発熱によって周囲の雪をも溶かし、いち早く地表に顔を出すことができるのですな。

 花は肉穂花序(にくすいかじょ)で、小さな花の集合体。 まず雌花が成熟し、後に雄花。 温度が上がるのは雌花の咲く期間のようです。

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 こちらは11.7℃を計測しています。 一番高くなるのは20℃前後で、それを一定期間維持するとのこと。 さらにスゴイのは、外界の気温に関わらずこの20℃をキープするサーモスタットのようなシステムもあるそうです。

 まさに驚異の植物、すんばらしい!

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 色は濃いえんじ色の他、緑色や曙色?もあります。

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 不思議な花が終わると、次は葉がぐんぐんと展開してきますので、その後の様子も観察してみようかな。

 

 また動画も作成中です。 とはいえ、ここに載せた内容以上のものはないとは思いますが、完成したらぜひ見てくださいね。

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2022年9月23日 (金)

雨に煙る田んぼ

 いやあ雨ばかり続きます。

 こうなると、大変だったけどムリして収穫を終えてしまってよかったなとつくづく思います。 稲刈りの済んでいない田んぼの稲は、ほとんど倒伏。 刈って『うし』に干してある田んぼでも、湿って当分脱穀はできないだろうしね。

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 これは20日の夕刻の写真で、なんか妙に妖しい夕焼け。 夕焼けの翌日は晴れという『たろ天気予報』なんだけど、結局半曇りという天気だったかな?

 で、雨が降らなかったのはこの日だけで、あとは不定期に空からぽつぽつと落ちていました。

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 ヒガンバナは雨粒の宝石をまとってキラキラ。 でも意外とすぐに白っぽくなってしまい、美しい時が短い花だと思います。

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 田んぼの畦などに群生しているのは、とっても絵になります。 あちこち回って撮りたいけれど、田んぼで作業してるのは知り合いばかり、『手伝え~!』なんて言われそうでうっかりぶらぶらできません( ´∀` )

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 わんちゃんの散歩コースもヒガンバナの小道。

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 こういう場面では、白毛のわんちゃんの方が似合うかな~。

 

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 アケボノソウもチラチラと咲き始めました。

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 雨ですぐ倒れてしまう株が多く、今度支柱を立ててあげよう。

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 観察していると、花弁の黄色い部分から蜜を出しているようですね。 小さな虫がちゅうちゅうしている様子が見られます。

 

 何しろきっちり晴れてくれないと、じっくり観察する気分になれませんな。 ・・・と、週間天気予報を見ても、雨マークが多いなあ。 なんだろーねー、最近の天気は。

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2022年8月 4日 (木)

深山の精霊

 【ヒマワリも空に向かって】

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 暑さが粘液のようにまとい付き、滴り落ちる汗がなかなか止まらない日々が続きます。 いろいろと動くのも億劫になりがちですが、えいやと気合いを入れて作業しないとね。

 『明日できる事は無理せず明日やれ』なのか、『今日できる事をしておけば、明日できることが増える』なのか、迷うところ。 まあ、私はどちらかといえば後者のほうですかね。 仕事が残るのはイヤだからなあ・・・。

 天気が不安定なこともあり、夕刻の空なんかちょっと芸術的に染まるのを見られるのがまだ救われます。

 

 このところ、いろいろあって畑などをじっくり見なかったんだけど、気が付いたら私の背丈より伸びたヒマワリがいっぱい花開いていました。

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 鮮やかなイエローは、田んぼのグリーンにバランスよく引き立つんですね。

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 私の耕作している田んぼは、すべて穂が出揃い満開です。 といっても稲の花は地味なので、遠目にはあまり変化がありません。

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 相変わらず、朝露が朝日を反射しています。 まるでグラニュー糖をまぶしたように、チラチラキラキラと細かな光の雨になりますな。

 

 【深山の精霊】

 気になっていた裏山に咲く花。 義母の葬儀を無事に済ませたので、気分転換と休みのうちにと山に行ってきました。

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 うちよりもさらに(かなり?)標高が高くなりますので、富士山の見え方が違います。

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 なんか噴火しているよう・・・。 ここから眺める富士山も、結構好きなんですな。

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 おお、咲いてた咲いてた! レンゲショウマです。 前回訪れたときはまだ固い蕾でしたが、今はあちこちで花開いています。

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 ふほほほほ・・・。 思わず笑みがこぼれます。

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 花数が少ないので摘んで構造を見ることはしませんでしたが、将来的に増えればぜひ内部のつくりを観察してみたいと思います。

 

 これまた動画にしましたのでご覧くださいませ。

 でも、急いで作成したのでアップしてからミスが見つかりました。 テキスト中『1族1種』と書いてしまいましたが『1属1種』の間違いです。

 YouTubeは1度アップしてしまうと、動画の訂正は削除してから再アップしなくてはなりません。 何かと不都合が生じる恐れがありますので、訂正文の掲載といたしました。

 よろしくです。

 

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2022年4月 8日 (金)

アズマイチゲ2022

 群生しているアズマイチゲの動画です。 

 前回の記事内で時間のかかるようなこと述べましたが、何とか編集も終わりYouTubeにアップしましたので紹介します。

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 よろしかったらご覧くださいませ~。

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2022年3月 9日 (水)

ミスミソウの咲く里山

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 明け方はぐぐっと気温が下がりますが、日中はリバウンドのごとく暖かい日差しが降り注ぎます。 ここのところ眠たいような霞がかった夜明けとなり、もしかしてこの霞は黄砂か?花粉か?なんて勘ぐってしまいそうです。

 なんたってマスクをしっかりしているのに、花粉アレルギーを発症してしまったからなあ・・・、じゅる。

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 おや、田んぼに何か撒いてあるのでしょうか? 朝日に照らされた中、ここだけカラスのたまり場に・・・。 今回の冬は寒く、鳥たちにとっても特に厳しいのでしょう、人の近くに来る鳥たちが多いような気がします。

 やはり食べ物にありつけるのは、人間の生活圏の近くなのですな。

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 ようやく梅の花が綻んできて、香りを確認できるのもあと少し。 

 

 【芽を出すかな?】

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 私が密かに(でもないけれど)育てようとしている植物の種などの育苗ポット(ポリポット)。 5種類で、ホオズキの種(この土地の自生種)、ミツバアケビの種(ゴヨウアケビとの受粉樹として)、クコの種、スズメウリの種、カラスウリの小さな根塊です。

 いずれも芽を出してくれると嬉しいのですが、こればかりは何とも言えませんね。

 特にホオズキは、昔から山の方に育っていたので在来種だと思われます。 去年除草剤にやられ、かろうじて2つだけ実っていたのを確保し種を植えておきました。 うちの畑は除草剤を使わないので、育っても安心だよ~。

 

 【ミスミソウの咲く里山】

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 先日、セツブンソウの動画を撮りましたが、そこへ行くまでの途中の山の中にも自生種の花があります。 三角の葉っぱからミスミソウと呼ばれる多年草。

 別名ユキワリソウで、こちらの通り名の方が知名度が高いですね。 でも、ユキワリソウはいくつかの草花の総称的な意味合いもありそうなので、ここではミスミソウと記述します。

 しかし里山は荒れ、ここのミスミソウは確実に消滅に向かっていそうです。 私が観察を始めた頃(12年位前から)は見事な株がいっぱいあったのに、私の大切なものが次々となくなっていきますなあ・・・。

 YouTubeに動画をアップしましたので、よろしかったらごらんください。 (最近、更新頻度が上がってるー)

 

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2022年3月 6日 (日)

節分はとうに過ぎたけれど・・・

 うちから車で25分ほど走ると、ある里山に辿り着く。 そこにはちょい寂れた集落が点在しておる。 そしてその集落の裏山に、毎年可愛らしい春の花が咲くのじゃ。

 その花と言うのは・・・

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 『セツブンソウ』じゃ。

 節分の頃に咲くと言われておるが、実際はもっと遅いようだの。 ここんとこ訪れる機会がなかったのだが、ふと思い出し立ち寄ってみたというわけじゃ。

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 セツブンソウは、キンポウゲ科の多年草。 よっぽどここの環境が合っているのか、ちょっとした群生となっておる。

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 久しぶりに出会ったので、ちょっぴりうれし。

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 そういえばここの近くに民家があって、明るいおばあちゃんがこのセツブンソウの番(たぶん、ぼらんてぃあ)をしていたなあ。 ロープを張って踏み込まないようにしたり、訪れる人の案内をしたりと・・・。 わしも何度か話したもんじゃ。

 しかし、そのおばあちゃんの家を覗くと、しんとして誰もおらん。 がっちり戸締りがしてある様子から、もう人は住んでいない気がするな。

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 うろうろしていると、節分の鬼のような風貌のおばあさんが通ったので、思い切って聞いてみた。

 『鬼は外!・・・じゃない。 あのー、すみません。 この家のおばあちゃんは?』

 『あ? あー、ここ? もう、誰もおらんよ。 がう!』

 『やっぱり・・・』

 施設に入ったのか、もしかしてお亡くなりになられたのかまでは分からなかったけれど、とにかくもういないのじゃな。 独り暮らしだったんで、結局空き家になってしまったんだなあ。

 

 春風にゆれるセツブンソウがちょっぴり寂しそうに見えたのは、まだ周囲に残る雪のせいばかりだとは言えなかったの・・・。

 

 セツブンソウの動画を、ゆーちゅうぶに載せたぞい。 よかったら見てくんなまし・・・。

 

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2021年8月 9日 (月)

森の妖精たち

 台風10号が接近かと思っていたら進路はどんどんずれ、代わりに先に発生していた台風9号の影響で三連休最後の月曜日は朝から大雨。 午前中にはやんだものの、野良作業はできず久々ゆっくりと過ごす休日となりました。

 しかし、いくら暑くても外にいるのに体が慣れていたため、家の中にいても落ち着かず・・・。 雨も小降りとなったところで、裏山を少し登ってきました。

 裏山には今、夏の花たちが咲き誇っているんだけど、なかなか見に行く機会を得られませんでしたのでちょっと散策です。

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 おお、見つけると嬉しくなる花を発見。 『レンゲショウマ』です。 以前は主な登山道沿いにもよく見られましたが、近年は環境の変化や盗掘などで消滅。 滅多に見られない希少な植物となってしまいました。

 ここは知る人ぞ知るという秘密(に近い?)の場所なんですが、私でも久々会えた気がします。

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 まさに森の妖精。 妖美ともいえる花は、ちょっと旬を過ぎていましたが、それでも雅なオーラを醸し出していました。

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 私の好きな山野草の、ベスト10に入る花。

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 花の名前の由来となった蓮華座の中心は、雄しべがギッシリ。

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 一つだけ蕾がありました。 蕾は玉のようにまん丸で、これもまた奥ゆかしです。

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 まだ雨が残る森の中、思い切って来てよかったなあ・・・。

 

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 こちらはこの山を代表する山野草『センジュガンピ』、ナデシコの仲間です。

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 以前は群生していましたが、近年はやはり減少。

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 こちらは『タマガワホトトギス』。

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 ホワイトのヤマジノホトトギスは目を引くけれど、このタマガワホトトギスは意外と目立ちません。 気を付けていないと周囲に溶け込んでしまう優しいイエローなのですな。

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 そして『レイジンソウ』。 雅楽を演奏する人が被る帽子(冠?)に似ているので、怜人草(レイジンソイウ)と付いたそうな。

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 『バイケイソウ』もこの山では多く見られます。

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 白い花が密集して咲きます。 ここではありふれているし、有毒草なのであまり人気がないかも? 昔は誤食による中毒もあったようですが、近年は聞かないなあ。

 山野草は食材にもなるものもあるけれど、やはり見るだけで満足するものとしておきたいですね。

 

 【我が家の妖精?】

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 久々の大雨で、気温がぐっと下がって過ごしやすくなったね^^ 妖精・・・とは言いすぎだけど、私の宝物には間違いありません。

 

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