花のお山のお掃除隊 その2
さてさて、お山のお掃除隊の続き・・・。
原生林の残るこの山は、苔むした地面が広がる、まるで『もののけ姫』の世界のような風景も見られます。 ころころした木霊がひょっこり、木の陰から現れそうな気もしますね。
これはノコンギクだと思うのですが、確証はありません。 園芸品種などは紫色をしていますが、野生のものは純白のもありますからたぶんそうでしょう。
うーむ、もっと詳しく観察すればよかったな。 確認しにまた山に登るのは、肉体的にもツラいところ・・・。
『枯れ木に花を、咲かせませう~』 ではないけれど、まるで木全体に白い花が咲いているような・・・。
これは『サルオガセ』などの地衣類なのです。 寄生しているわけではなく、樹皮にぶら下がって生きる生物です。 なんとも不思議な光景。
遊歩道を区切っているロープにもびっしり。 生命力ってスゴイですね!
ナギナタタケも見つけました。 少し前の記事では、赤いベニナギナタタケを紹介しましたが、こちらはイエロー。
個体的にも随分大きいものもありました。 こりゃほんとに長刀・・・いや、薙刀です。
他にメンバーもいるので、ゆっくり写真を撮ることもできず、ちょっと物足りませんでしたが、また一人で登って思う存分写真を撮ってきたいと思います。
さて、お待ちかね? 試食コーナー~!
取り出したのはガマズミの実。 『木の実草の実味見の会』の会長(といっても一人しかいませんが)である私は、さっそく口にポイ!
うみうみ、もがもが・・・。
ぐひゃっ! 渋い! まずひ! ぺっぺっ・・・。 あー、またハズレ(/o\)
おあともよろしくないようで・・・。
【考察タイム】
前回載せたマイヅルソウの実もそうですが、見た目は甘そうだけど、不味いものが多いです。 それはなぜかという疑問に、ある仮説を立てた方がいます。
前提として、まず自然界には赤い実が多いということ。 これは葉の緑色の補色となって鮮明なコントラストになっているのではないか。
イヌやネコの色覚は赤い色を区別できませんが、鳥は人間と同じように赤を識別できます。 赤はその鳥類に十分アピールできる色と言えます。 実が甘く美味しければ、鳥たちは実をどんどん食べて種をまき散らせてくれるはずに違いありません。
それなのに私が吐き出したように、不味いものも多いのはなんでだろ~。
①経済説 実を美味しく・・・つまり栄養価を高くするには相応の栄養分を実に注ぎ込まなくてはなりません。 自分が成長するための栄養を実にどばどば配分していれば、結局のところ植物にとってはかなりの負担となり不経済です。
安価な合成物(つまり、あまりエネルギーを消費しない)アントシアニンの色素で赤くしておけば、外見よろしの不良品だったとしてもごまかせます。 鳥はその赤い色で飛びついてしまいますので。 (人間にも多そうですが^^;)
②わざと不味くしている説 美味しければ、鳥はバクバク食べてしまって消化できない種は一か所に一気に出す!(笑) そうなると、広く種を散布するという植物の繁殖の目的が若干損なわれます。
不味ければ一気食いはなくなり、結果数多くの鳥たちが食べることができるし、また不味かったことを忘れてしまった鳥がまた食べる。 そんなことで時間的にも空間的にも広く種をばらまくことができるのではないでしょうか。
・・・という仮説ですが、果たしてなにが正解なのでしょう? 簡単に答えをくれるほど、自然界は単純ではないですね。
【参考文献 したたかな植物たち 多田多恵子著 ㈱SCC】























































