森のタマゴ
煮えるような暑さもようやく落ち着き、暦は9月に入りました。 通り過ぎる風が、心なしか寂しさを含み優しく肌を撫でていきます。 稲刈りを控え、またはっきりしない天気が続きそうなのが心配です。
【遅ればせながら・・・】
今になって、玄関先の水鉢のハスの花が咲きました。 花は真っ白・・・。
初夏に何種類かのハスの苗を水鉢に植えたのですが、待てども蕾がつきません。 あきらめていたところ、8月中旬頃にこの白い種類だけに蕾ができたのです。
ハスの花の寿命は3日ほど。 それでも、玄関先を飾ってくれた美しい花でありました。
【野山を歩くと】
野山をゆっくり歩くと、木々に実がついているのに気が付きます。 車で走ってしまうとまず気が付かない小さな実は、のんびり歩きができる人だけの森の宝物なんですな。
そのうち真っ赤に染まるオトコヨウソメの実。
こちらはナツハゼ。 ブルーベリーの仲間ということです。 食べられるということで口に含んでみましたが、すっぱ! 酸味が強く、一つ食べればもういいかな?
ジャムに加工したほうがよさそうな酸っぱさでありました。
【森のタマゴ】
秋の気配とともに、森で目覚める山の幸・・・キノコです。 これはタマゴタケ。
幼菌のうちは、まさにタマゴ。
キノコは成長が早く・・・。
翌日にはこのように開いてしまいます。
見るとあちこちにタマゴがごろごろ・・・?
よーし、今夜はキノコ料理になりそうです^^
これなんか、割れたばかりのコロコロタマゴ・・・。
色が鮮やかなので毒キノコと思われがちですが、美味しいと評判の(キノコフリークの中で)キノコなのですな。
塩水にちょいと浸して虫を除きます。 野生のものはゴミや虫がどうしてもついてしまいますからねえ。
夕食にプラス一品。 タマゴタケのバター炒めでございます。 味はまあまあかな? 好きな人は大好きのようですね。 次は、味噌汁に入れてみたいと思います。
タマゴタケと同じところにギンリョウソウも育ってました。
前年の果実も残っているのも、またユニークだなあ。
【庭の星 -アケボノソウ-】
我が家の庭の片隅・・・。 ここの土地は太古から?稲作が行われてきたので、水路が縦横無尽に走っています。 それでどうしても水の沁み出すところがあり、庭の一画も一部湿原のようになっているのです。
そして、そこでそれなりに育つのが湿原性の植物たち。
花弁の斑点を、曙の星に例えたというネーミング。 世の中にはセンスの良い人がいますね^^
アケボノソウは、以前近くの山際に生えていたのを見つけ、種を採取して庭の一画にパラパラと蒔いたものです。 皮肉なことに、もともとの自生地のアケボノソウはその後の土砂崩れ等により消滅。
今では私の家の庭や畑で元気に育ち、今年は150株ほどになってます。 ちと増えすぎ?^^;
毎年無事に咲いてくれる山野草を、ゆっくり眺めるのも一興です。
【深夜のもにゃもにゃ事件】
草木も眠る丑三つ時。 何か気配がしたのですよ・・・。 というか何者かが確かに近くにいたのです。
私はその時は、うつぶせに寝ていました。 するとおでこのあたりが急にもにゃもにゃしたので目が覚めてしまいました。 何気なく手でおでこをはらったら、ぱさっと何かが落ちたのです。
薄暗い常夜灯の下、それはするすると動きだしました。
一気に意識がはっきりとした私は飛び起きました。 布団を這っていくヒモのようなもの・・・ムカデだ! 10cmくらいのムカデが、逃げていきました。
ムカデには下手な殺虫剤より、低温の冷凍ジェットを噴出して殺虫するスプレーが一番いいです。 あとがベタベタしないし、あっという間に動かなくなります。
『-85℃冷凍殺虫ジェット』スプレーが我が家の備品の一つなので、さっそくそれで退治。 ふう、やれやれ・・・。 ムカデは逃がしてしまうと、あと寝られなくなりますからねえ。
刺されないでよかったわい。 それでも、ムカデが這っていたおでこのあたりがしばらくチクチクしていました。
私は過去1回だけムカデに刺されたことがあります。 何しろ痛かった。 そのときは座布団にムカデが居たのに気が付かず、座ってしまったのですな。
『ムカデが先に座布団に座っていたのにあんたが悪い!』と嘲笑されましたが、もう刺されたくないものです。
お街の方は田舎暮らしに憧れるようですが、こうした危険生物(人間が勝手に危険としている?)、ムカデ、ハチ、ヘビなども自然の一部だということを忘れないということですね。


































































































