風薫る
【風薫る】
春は結局うやむやになってしまったようで、日中はすでに初夏の装いです。 それでも朝方はかなり冷え込むなど一日の気温差が激しく、着るものの調整に困りますね。
田んぼを渡る風は気持ちよく、いろんな匂いを運んできます。 新緑の匂い、土の匂い、そして咲き誇る花の香り。
富士山は先日降った雪で真っ白。 『農鳥』が現れるのはまだ先のようです。
ここは近くの休耕田で、一面のタンポポ畑となっています。 今のところ草刈りだけはしているのでいいのですが、そのうち放棄地になってしまうと思います。 後継者がいないのですね。
さて、良い匂いを放つ花のひとつ、アケビ。 ここは私のお友達?のO君の家の裏で、ここにはミツバアケビの木が茂っています。 ここのミツバアケビは実をたくさん付けるので毎年もらっているのですが、花も授粉用にいただいています。
ミツバアケビの花は、雌花も雄花も濃い紫色。
うちのアケビはほとんど実がならないので、こうしてもらってきたミツバアケビの雄花で人工授粉します。 それでも思ったほど実がならないけれど、今年はなんとかたくさん実をつけてくれるといいな。
しかし、このアケビの花の甘い香りは、少し離れていてもわかります。 人工的には作ることができないであろうステキな香り。 自然界をすごいですねえ。
【田んぼの準備は着々と】
今年は天気が不安定なこともあり、田んぼの準備が遅れがちです。
火曜日にようやく『モミまき』をすることができました。 ま、それでも記録を見ると去年より5日遅れですね。
田起こしもしないと、雑草がかなり生えてきています。
田んぼは7枚なので、一気にやってしまうのはさすがに結構くたびれますな。
7枚の田んぼのうち4枚は、この『隠れ田』にあります。 下界からは全く見えないところにぽっかりと開けたスペースに作られている田んぼで、現在の耕作者は私を含め5人しかいません。
なぜ『隠れ田』というのかというと・・・。 これは言い伝えというか、田舎伝説というか、信ぴょう性は定かではありませんが、江戸時代に年貢を逃れるために作った秘密の田んぼという話なのです。
そういわれると、確かに周囲を森に囲まれているし、秘密基地っぽいし、村人もその存在を知っている人は少ないし(世代交代もあるので)で、事実かどうかは別としてなんとなくロマンがありますね。
でも確かなことは、この『隠れ田』で作った米は、とびっきり美味しいのですよ。 山からの直接流れてくる澄んだ水、排気ガスの少ない空気が育むお米だからでしょうか。
私が商品としているのはここのお米なので、味には自信があります・・・といっても、この異常気象で不作だった去年の例もあるので、これからどうなるのかなあ。
とにかく、なんとか頑張りますです!
田んぼ作業が遅れがちの原因はもう一つ・・・。
植木屋さんの作業なのです。 天気が悪い日が多かったので作業が伸び伸びとなってしまい、お陰で今時分まで引っ張られることに・・・。 おーい、私もさすがにもう困るっすよ。 Nさん、もう解放してくれー。
写真は今行っている街路樹の手入れで落としてきた枝葉。 『モミジバフウ』の花(蕾?)なんですな。 ちょっと興味津々。 持って帰って水につけておいて、観察してみます。
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コメント
こんばんは~。
たろさんのブ〇グを拝見するだけで、草の匂いや土の匂いや花々の匂いが
してくるようです。
私は好きですよ。
タンポポの園が綺麗です♪
放棄地になるのが残念ですが、後継者といってもなかなか難しいですよね。
アケビの花の香りって知らないなぁ。
受粉のために虫が集まって来るように甘い良い香りなのでしょう。
たろさんちのアケビがたくさん生りますように。
そしてお山のおサルさん軍団に目を付けられませんように。
ほほぉ、隠れ田ですか・・・面白いです。
いちばん美味しいお米を食べる権利があるのは、雨の日も風邪の日も
丹精込めてお米を作っている人です。
ささやかな(?)抵抗ですね。(笑)
ハモンの手を借りるためにも植木屋さんのバイトでヘソクリをたくさん
貯めておいて下さいよ~。
投稿: ささみ | 2025年4月18日 (金) 21時41分
ささみさん!
おお、ブ〇グから匂いが・・・。 そう言っていただける
とちょっぴり嬉し恥ずかし( ´∀` )
文章だけでなく、写真も豊富に載せられるブ〇グなら
ではのメリットですね。
いろんなSNSがあるけれど、今一つ引っ越しのできない
理由の一つですね。
ここの田んぼも、次の世代がいない家が多いので、その
うちなくなってしまうかもです。
個々で継続は難しいので、行政がかかわらないといずれ
消滅でしょうか?
アケビの花の匂いは、近いとむせるほど甘いので、少し
離れて楽しむのがよいかも(;^_^A
たくさん実がなるといいけれど、そうなるとサルも狙い
ますからねえ。
隠れ田伝説は、史料は残っていないので何ともいえませ
んが面白いですよね。
当時は十数件が作っていたようです。
ハモンちゃんも、しっかり役に立てるよう鍛えておいて
くださいね。
投稿: たろ | 2025年4月19日 (土) 19時48分
こんばんは♪
春なのに、夏日が続いて、日中は暑くてたまりません。
でも富士山は真っ白で、青空にくっきりと映えて美しいです。
休耕田のお花畑。タンポポの黄色い絨毯。
タンポポの花は綺麗ですが、根が深いので、取り除くのは
大変ですね。このままでは他の田んぼにも広がりそう。
人口はどんどん減るし、後継者が無くて悩んでいるのは
他の職種や伝統工芸の世界でも同じですものね。
何とかしないと、日本の誇れるものが何もなくなって
しまいそうです。お米は主食ですから深刻ですね。
アケビの授粉? 私はハナバチ任せ。あまり生りすぎても
困るし・・・
隠れ田って秘密っぽくていいですね。京都の町屋のように
税金逃れに間口を狭く、奥行きを長~く‥と同じみたい。
『モミジバフウ』の花って、こんな形なの??
初めて見ました。興味津々です。詳細解りましたら
教えてくださいネ。
投稿: hana | 2025年4月20日 (日) 00時17分
こんにちは。
4月はドタバタしていまして、訪問がすっかり遅れました。
すでに、田んぼの種まき準備なんですね。
季節は巡っていますね。
アケビは、やっぱり人工授粉するんですね。
わが家のムベも、連休ころには、人工授粉しましょう~。
実がたくさんなるといいですね♬
いまさらながらですが・・
田んぼは1枚2枚・・・と数えるんですね。
ほほう~、ためになるブログです(^_-)-☆
投稿: ミイかあさん | 2025年4月20日 (日) 12時27分
hanaさん!
とにかく暑い日が続きますねえ・・・。 土曜日は30℃
超えの真夏日となりました(-_-;)
いまのうちからこんな高温になるとは、真夏になった
ら何度?なんて、去年もそう言っていたような。
作物も高温障害となるので、まったくの困りもの。
お米も減収や割れ米となるので、気が抜けない稲作
となりそうです。
また、夏の高温に辟易して辞めてしまう耕作者もいま
すので、このままこの棚田が残るとは思えませんね。
うちのアケビはほとんど実がならないので、受粉作業
を行うことにしました。
それでも、ほとんどならないのですよ。 なんでかね
え・・・。
モミジバフウの花は、私も初見なので興味深いです。
切った枝は水につけておきましたが、開花してくれ
るかな?
投稿: たろ | 2025年4月20日 (日) 19時07分
ミイかあさん!
4月はいろいろと忙しいですね。 私も稲作準備は
あるし、植木屋さんのヘルプもあったので、バタバ
タでした(-_-;)
季節は待ってくれないのでやるしかないのですが、
余裕を持って行いたいものですね。
アケビは自然界では実が付きやすいのかもしれませ
んが、うちの畑のはほとんどならないのですな。
近くに植えたミツバアケビが育っては花をつけるよ
うになれば、人工授粉は必要ないのですがね。
田んぼの数え方・・・、 あまり意識していませんで
したよ(;^_^A 『反』とかは、面積を表すので、ここ
みたいな小さな田んぼは『枚』で数えるのがこちら
の標準らしいです。
投稿: たろ | 2025年4月20日 (日) 19時16分