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2021年6月30日 (水)

梅雨明けも近いかな?

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 梅雨末期の大雨を予感させる、週間天気予報に並ぶ傘マーク。 夕刻にさーっと降ってくれる程度だと野菜に水をあげる手間が省けて助かるけれど、降り過ぎはいかんな。

 ここは土石流のハザードマップのレッドゾーンなので、昔から大雨による災害が多かったそうです。 雨の様子では、上流にある田んぼに水を引くため水門を閉じないとなあ。

 いつだったか、プチ土石流?が起こって、道路がこぶし大の石で埋まりました。 役員総出で取り除きましたが、今ではその水門のことを知っている人も少なくなりました。 私も当初知らんかったもんな。

 台風など、大雨の時は水門を閉じる・・・。 これだけはキチンと伝えていかないと、下手すると限界集落前に村そのものが無くなってしまいそうです。

 

 【素朴な甘味】

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 ヤマグワの実が熟し始めました。 熟した実は黒っぽくなります。

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 ちょいと摘まんで、口に入れてみました。 素朴な甘みが思い出と共に広がります。

 私がこの村の存在を知った頃は養蚕が盛んで、桑畑が各所に広がっていました。 お手伝いで、よくカイコの幼虫(『おぼこさん』と呼んでいました)に食べさせる桑の葉を刈りにいきました。

 時期には桑の実がなって、摘まみ食いをしながらその素朴な味を楽しんだものです。

 

 お街で育った私には、初めて見る『おぼこさん』はショッキングでした。 無数に蠢く幼虫が、雨のような音を立てて桑の葉を食んでいきます。

 気持ち悪いが半分、興味が半分というところだったでしょうか? でも慣れるととっても可愛いもんです。 両手いっぱいに掬った幼虫がひんやりと冷たかったのが意外でした。

 しかし養蚕は急激に衰退、桑畑はみるみる更地となり、気が付けば養蚕を営む家はゼロ。 桑の実はほとんど見ることがなくなりました。

 懐かしい桑の実を口に含むと、その頃の思い出が鮮やかによみがえります。

 

 【スクスクと生長】

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 トウモロコシが一気に背丈を伸ばし、気が付けば雄しべが風に揺れていました。

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 雄しべは細長い糸状のものにぶら下がっているだけなので、ちょっとした風でパラパラパラと揺れます。 勢いよく花粉が飛び出すのもあと少し。

 

 【くっついたり遊んだり】

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 ビビリなわんちゃん、雷の音が大の苦手。 今回は膝の間に潜り込み・・・。

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 雷もおさまり落ち着くと、今度は『あそぼ!』の合図。 濃いピンクが認識しやすいのでしょうか? いつもこの二つのグッズを咥えてきます。

 口が疲れるとポイっとしますが、とにかく遊んであげるまでは咥えながら近くをウロウロしますね。

 

 【窓際は賑やか】

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 食虫植物のサラセニアも、急に大きくなりました。

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 底が見えないので、中を詳しく観察するにはカッターでカットする必要がありそう。 しかし、不思議な植物があるものです。 

 

 世の中には、まだまだ知らないものがたくさんあるはずです。 そういうものを見つけていくのも、また楽しからずやです。

 

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2021年6月26日 (土)

収穫じゃ~!

 梅雨入りしてから、ほんとに梅雨らしい日々が続きます。 というのも、以前は梅雨入りと発表されたら晴れてばかり・・・なんてまったくの空梅雨なんてこともありましたからね。

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 しかし、太陽が覗くと異常に暑く、そして先ほどまで晴れていたかと思うと通り雨。 まあ、野菜に水やりする手間が省けるのはいいけれど、やはりスカッと気持ちよく晴れて欲しいものです。

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 カエルの合唱が、毎晩賑やかになっています。 最近、『蛙塚歌劇団』が参加しているのでしょうか? よい声で鳴くカエル組も・・・。

 田んぼの点検に行くと、『ちっくり』のカエルがいっぱい。 早く大きくなって、もっともっと賑やかに景気づけしてくださいな。 (『ちっくり』・・・こちらの方言で、『小さい』の意)

 

 【草刈りガシガシ、ブイブイ】

 雨に歓喜しているのは雑草たち。 日ごとに成長しているので、合間を見ては刈るべし、刈るべし!

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 とはいっても、機械の使えないところは全て手作業。 ここはトウモロコシ畑。 やり始めたからには最後までしないとなあ。 手がんな(ネジリ鎌?)一本でキレイにしていきます。 しかし、あっちいよう・・・(-_-;)

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 でけた! 根性でなんとか除草完了。 普段からマメにしておけば良いのですが、なかなか・・・。

 

 ここは少し離れた場所。

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 ややや。 果樹を植えてある畑のそばに河川があるのですが、そこに今年もガマが生えていました。

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 緑色の下部が雌しべ部分で、上部の黄色いブツブツは雄しべ部分。

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 開花した雄花群を弾くと、花粉がむせるほどに広がります。

 

 秋頃に結実したガマの穂が、爆発的に弾けるのは一見の価値があります。 今度動画で撮るつもりですので、ご期待あれ!

 

 【収穫じゃあ~!】

 畑だけはいっぱいあるので、いろんなところにいろんなものを植えています。

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 だいぶ前に植えたイチゴ。 いつも鳥に狙われて、スカスカイチゴばかりですが、今年はちょっぴり食べられそうなものがなっています。

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 集めたけれど、これだけ。 ま、これだけでも収穫できたので上出来です。

 

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 こちらはアンズ。 おお、美味しそうな色に実ってるよ。 品種は多分『お日様コット』

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 味見したら、なかなか美味。 ほんのりとした酸味の中に、アンズ特有の香りが広がります。

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 今年はこれだけですが、来年は期待できるのかな? 生食は味わえる期間が短いので、ジャムにします。 といって、ジャムにするのはカミさんですがね。 身内が言うのはなんですが、カミさんはジャム作りの名人。 アンパンマンのキャラに出られたら、『ジャムおばさん』になれたでしょう。

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 鳥に食べられないように、防鳥ネットをかけておいた大粒のブルーベリー。 今年は豊作です^^/ 毎日、だいたいこれだけの量が収穫できます。 これも、ジャム行き。

 

 さて、こちらは『はねだし』の桃。 これは、私がお手伝いをしている農家からの貰い物です。

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 早生もの、なんせ早く出荷できることに価値があるので、固くて甘さは今一つ? なーんて、私がこんなことを言ってはいけませんな^^;

 これからしばらくは、毎日食卓に桃が並ぶことになるでしょう。 なんたってフルーツ王国ですから。

 

 フルーツ王国あるあるは・・・。

 ①サクランボ、桃、スモモ、ブドウ、柿、キウイなどは、どこからともなくもらえるので、自家消費ではまず買うなんて事はありません。

 ②家族の誰かが皮を剥く、または洗うなどしなければ、誰も自ら食べません。

 ③時季を同じくしてあちこちから貰うので、とにかく山積みになってしまい見るだけでお腹一杯。

 なんてところでしょうか?

 

 【草刈りガシガシ、ブイブイ その2】

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 うーむ、ラピュ田に点在する休耕田も草だらけ。 はあはあ、高い気温が体力を奪うけれど、草刈りはやらないとジャングルになっちゃうからね。

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 マズい事に竹が進出しているので、切り倒してから草刈り作業をするのだけど、この時点でバカだらけ。 うっかりこの状態で汗を拭うなんてことをすれば、イタタとなっちゃいます。

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 ワラビの秘密の繁殖場所は残して、刈払機で周辺を刈っていきます。

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 残りは草刈り機で刈っていきます。 もう一日作業になってしまいました。 まだ、残った部分があるので、続きは次の休みの日ですね。

 

 【梅の流れる夜】

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 池の水の取り入れ口に、上流から流れてくる梅。 毎年の風物詩?ですが、これだけは詰まってしまって困ります。 池は田舎なので、昔は洗いモノをしていた名残で、各家にあります。

 鯉を飼っていたり、今でもちょっとした洗いモノなどをしているので、水の循環はよくしておきたいもの。

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 取り除いても、朝見るとまた詰まっています。 うーん・・・。

 

 【なんとか見えた、ストロベリームーン】

 日付的には25日の3:40が満月でした。 でも、多分起きていないので、24日の月が見頃の満月とみていいでしょう。

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 蛍が満月を横切ってくれないかなと構えていましたが、そう思い通りにはいきません。 それでも、月に雲がかかり初めた頃、一匹の蛍が舞いました。

 待っていた甲斐があったなあ^^

 

 ここ、2,3日の様子をまとめて載せてみました。 読んでいるだけで疲れそうだけど、恐れ入りまする。

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2021年6月20日 (日)

梅雨の合間に・・・

 肌をしっとりと濡らす雨が続いたかと思えば、合間に覗く太陽が強烈な日差しを投げかけてきます。 晴れると異常に暑くない? でも、暑かろうが晴れているうちにいろいろしなければ、仕事が溜まってしまいます。

 特に雑草が、もの凄い勢いで伸びています。 梅雨が明けてから草取りを・・・なんて悠長な事を言っていたら、畑が草原になってしまいそうです。

 

 【アフター・サクランボ?】

 怒涛の勢いで収穫が終わってしまったサクランボ。 どこのサクランボ農家も大変だったようです。 例年ならほぼ一か月かけて出荷できたのが、半月の猶予しかなかったですからねえ。

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 収穫の終わったサクランボ畑は、ハウスのネットをこのように上げていきます。 雑草が絡みつくのを防ぐためと、鳥を入れて残った実を取ってもらうためのようです。

 実をいつまでも木に実らせておくと、腐って病気が発生したり、その他不具合があるとのこと。 鳥たちには思わぬプレゼントになるでしょうね。

 下に敷いてある反射シートは剥がして、今度は桃畑に運びます。 サクランボが終わってやれやれと思ううちに、次は桃の収穫&出荷が控えているのです。

 桃の袋掛けはなんとか終わっていて、ここの農家は袋を数万個掛けたそうです。 サクランボの合間に行うので、マジ重労働。

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 で、次は柿の摘果作業。 干し柿作りもしているので、その作業も行います。

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 これも呼ばれてお手伝い。 柿の摘果は、基本的に一子相伝・・・ではなくて、一枝一果です^^;  1本の枝に実をひとつだけ残して、あとは落としていきます。

 これも地道で大変な作業です。 一日中脚立に上っているので、足は痛むし肩も凝ります。 ふう・・・、思わずため息も出るわいな。  それでも頼まれた以上、一生懸命やらなくては。 柿も何万個あるんだろ?

 また、干し柿作りのときも、お手伝いするから遠慮なく呼んでくだされ。

 

 【キャンプ場も一休み?】

 週一でお手伝いに行っているキャンプ場。 今週は雨のせいか、コロナが拡大しているせいかオートキャンプ場の利用者は無し。 あれれ、そういう時もあるんだ。

 ほんとは、休みの日は農家のお手伝いに集中したいのだけど、この施設も人手不足で困っています。

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 芝生広場も雨に濡れて、お昼を広げている人も無し。

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 というわけで、ゴミ拾いに専念。 あとは、炊事場とトイレをピカピカにしました。

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 静かな湖畔もいいもんですねえ・・・。

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 何やかやでバタバタしてしまったので気が付かなかったけれど、私の好きなコアジサイはもう終盤でした。

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 目立つガクはないけれど、線香花火のような花はとってもキュートです。

 

 緊急事態宣言解除、それに梅雨が明けると同時にここも混雑するとは思うけれど、こうした自然の営みにもちょっとは目をむけてほしいですね。

 私は、キャンプとは自然と一体になることで、飲んだり食ったり、または騒いだりするばかりじゃないと思います。

 

 【猿去るネット?】

 こちらは私のトウモロコシ畑。 なんか元気がよくて、このままいけば美味しいトウモロコシが育ちそうです。

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 本日は、動物除けのネットを張りました。 『猿去るネット』といって、わざと緩く張ることで動物の足に絡まり、いやな気持ちにさせる?という、謳い文句です。 実際の効果は・・・人間がつい足を引っかけて、イライラすることは間違いありません。

 今年は春先はシカやサルの声がしましたが、今のところ鳴き声がしません。 どこか行っちゃっているんでしょうかね? でも、油断大敵火がボーボーなので、備えあれば憂いなし。

 しかし、トウモロコシ周りの雑草が取りきれなーい。

 

 夕方は果樹の植えてある畑の草刈り。

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 聞き覚えのあるわんちゃんの鳴き声がしたので、探してみたらいたいた。 飼い犬のわんちゃん。 私がわかったのでしょうね。

 近所の飼い犬のビーグル犬と、仲良く見晴らし台を散歩しています。  同じオス同士ですが、うちのわんちゃんが仔犬の頃からの付き合いなので、とっても仲良しです。

 

 【夜の淡光】

 去年より出現数の激変している蛍。

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 それでも、田んぼや畑の上をすーっと通り過ぎます。

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 雨が落ちても飛ぶのですね。 結構降った夜も、庭に遊びにきました。

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 動画に収めているので、編集して今年もYouTubeにアップする予定です。 夜で暗いし、虫相手なので思うようにいかないけれど、ステキな映像を撮れるよう毎晩頑張っております。

 

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2021年6月17日 (木)

稲魂(クワン)

 日中の日差しは肌を貫き、流れ落ちる汗が目に沁みますが、夕刻になるとお決まりの夕立? 梅雨らしいと言えば梅雨らしいのでしょうが、この天候の変化と気温差はちょっとたまりませんな。

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 夕刻・・・。 まだ日差しはあるのに、下界がみるみる雨雲に覆われていきます。 おお、来るぞ来るぞ、こっちにも来るぞ。 ピカピカドッシャーン!

 稲光と雷鳴。

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 うちのわんちゃんはビビリなんで、雷と花火は大嫌い。 ぴったりとくっ付いてきてブルブル震えています。 こりゃ、この『よわっさく~!』(甲州弁で、弱虫の意)

 この程度の雷鳴でビビッていたら、本格的な雷の時に困るだろーに。 以前、近くの電柱に雷が落ちたときは、凄まじい音でした。 田舎は、雷も強烈なんですな。

 

 【稲魂】

 稲作を初めて何年経つのかな? 当初私がこの土地に住んだ頃は、稲作にはとんと興味がありませんでした。 頑張ってお米を作っていた義父がなくなり、休耕田を抱えてしまった私は一念発起。

 なんとなく眺めていた稲作の手順を辿り、見よう見まねで始めてみたのです。 ああ、もっと学んでおけばよかったなあとは思いますが、後の祭り。

 でも、不思議なもので、稲作を始めると近所の人が通りすがりにいろいろとアドバイスをくれるようになりました。 それから学んだことは、『みな自分のやり方がベスト!』(笑) ということです。

 人によって言う事が違うので、結局自分のベストなやり方を模索していくしかないことを悟ったのでありました^^;

 

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 今ではいっぱしの米作り職人。

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 誰からも美味しいと言われるようになりました。 別段販売しているわけではないですが、欲しいという方には格安で譲っています。

 

 さて、稲作について改めて考えてみました。 そのきっかけは、私が拝見しているあるブログの方のコメントで『シン・エヴァン〇リオン』の中でレイちゃんが田植えをしているシーンがあるよという言葉。

 レイちゃんって、綾波レイだよね。 うむむ・・・。 私のイメージとしては、彼女は超都会的な女の子。 それが何故田植えなど? しかも手植え?

 ということで、調べてみるとホントだ。

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 キャラの絵そのまま拝借してはマズそうなので、雑だけど手書きで描いて彩色してみました。 とにかくこんな感じ。 なにゆえ暑苦しいプラグスーツを着て、熱気で顔を赤くしておるのか? 謎ですなあ・・・。

 私がもじって『田んぼゲリオン』だの、『稲刈シンジ』だの『畦波レイ』だのと稲作路線で笑っていたのが現実になったような気がします。 もしかして私には予言力が?(笑)

 映画は未見なので、このシーンにどんなつながりがあって、何を表しているのか教えて欲しいものです。

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 まあ、稲作は古来から生活の中心であり、神に豊作を願ったり、また感謝するなど神事も数多くありますからねえ。

 そういえば『早乙女』は、田植えをする女性を指します。 今は田植え機が当たり前ですが、そんな機械のなかった頃は近所の奥さんたちが協力して、お互いの田んぼの田植えをしていました。

 村仲間が集結する、コミュニケーションの時間でもあったのでしょう。 しかし、早乙女なんていうと何となくロマンティックだけど、うちの近所の(あの)オバサンたちが揃って田植えをしていた姿を想像すると・・・あんま美しくな~い。

 ま、田植えは神事でもあり、それを行う巫女的存在が早乙女だったのでしょうか? とにかく日本には稲の神さまを祀ることが広がっているようです。

 稲魂(いなだま・いなたま)というのもあるし、タイでも『稲魂=クワン』といって、やはり稲の神がおられるようです。 稲穂が神格化した存在なんでしょうね。 私が二十代の頃に読みふけった山田正紀氏のSF小説のひとつ『宝石泥棒』に出てきたのを、今でも覚えています。

 と、畦波レイ・・・もとい、綾波レイの田植えシーンから膨らんでしまいました。

 

 【袋の中身は?】

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 窓際の植物のひとつ『ウツボカズラ(ネペンテス)』 今までなかなか捕虫袋を付けてくれませんでしたが、今年は一味違いました。 袋をたくさんぶら下げています。

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 うんうん、これこれ。 何回か花を咲かせたり、伸びすぎて切り戻したりしたけれど、うちにきてもう何年経つのかなあ。 10年位かもしれません。

 光を通して、底にたまっている水も確認できます。 試してみたかったこと、この水のph(ピーエイチ)を測ること。 虫を取り込んで溶かすようなので、酸性ではなかろうか。

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 しかし予想は外れ、ph7。 あれれ?中性じゃん。 まだ、溜まったばかりの水だから?

 虫は入っていないようなので、しばらくしてまた測り直しです。 いろいろと実験するのもまた楽しからずやです。

 

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2021年6月13日 (日)

幻想夜話Ⅱ

 天気予報通り、午後から雨が落ち始めました。 いよいよ梅雨入り? でも週間天気予報を見ると、月火は雨マークで水曜日からは晴れ・・・。 微妙ですなあ。

 

 【Saku RAMBO 故郷へ帰る】

 サクランボ畑という戦場で頑張っていた戦士も、ようやく休息の日々へ・・・。 分かりやすく言えば、サクランボは終わりという事です^^;

 しかしあっという間でしたねえ。 例年より一週間ほど早く出荷が始まったかと思えば、連日の夏日で一気に過熟。 6月の半ばにも届かず終わってしまうなんて、私がサクランボ農家のお手伝いを始めてから初めての事でないでしょうか。

 こういったことがあると、やはり気候の変化が深刻だということを改めて考えさせられますね。

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 去年は見つかる確率が高かったけれど、今年は数えるほどの双子ちゃん。 キレイな双子はさらに少なく、みなこのようなアヒルのようなやつばかりです。

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 三つ子もめっけ! 売り物にはならないけれど、愉快になりますね。

 

 お手伝いも暑くてまいりましたが、基本農家は家族経営なので大忙し。 毎朝4:00に起床して収穫をしていたんだものね。 お疲れ様でございます。

 

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 こうやっていろいろとお手伝いをしていると、農家のノウハウというか、知恵を学ぶこともできます。 これは農園内にある『マメコバチ』の巣。

 葦などを束ねて切ったものです。 受粉用にハチも飼っているのですな。 人間がパフパフと人工受粉するのには限界もあるので、こうして昔からハチの力を借りていたのです。

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 すごい知恵ですねえ・・・。

 

 【ファラオなヤツ】

 キャンプ場のアルバイトにも呼ばれていて、今のところ週に1回はお手伝い。 特にオートサイトは満員御礼・・・。 自粛はどこいったんかなあ?という気もしますが、野外なので安心という気持ちがあるのでしょうか。

 とはいうものの、共同で利用する炊事場やトイレはせっせと消毒。 社員だけではやりきれないので、バイトが欲しいのですね。

 ここは山の中なので、夜間の照明に惹きつけられて翌朝はいろんな虫が壁にくっついています。

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 おお、エジプトのファラオ? なんか発掘された棺を開けたら現れてきそうです。

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 これは蛾の仲間、『スジベニコケガ』でしょう。 蛾はどちらかというと、ネガティブなイメージの生き物ですが、中にはこうした美しいものもいるのです。

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 こちらは『ヒョウモンエダシャク』 一見蝶々のように美しい・・・。 といっても、実は蝶と蛾の違いは結構あいまいみたいです。 触角の違い、とまり方の違い、行動時間の違いなどで区別していますが、難しいのですね。

 このような美し系の蛾を見つければ、余計そう思えてくるのではないでしょうか?

 

 【幻想夜話Ⅱ】

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 数は減ってしまったものの、蛍が妖しく光る時期になりました。 私がこの土地に住みついた25年(以上?(-_-;))前のころは、蛍をそれこそ体にいっぱいくっつけて電飾人間だ~などと遊んだものだけど、今では視界を横切るだけの存在になりつつあります。

 水路のコンクリート化、殺菌・殺虫剤等の農薬の過剰使用、田んぼの放棄地の増加などで、環境が急激に悪化してしまっているのです。 今年はどんなんかなあと思いつつ、観察も兼ねて毎晩外に出ています。

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 さっそくうちの庭にも来てくれました、いらっしゃ~い。

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 庭に来てくれると、ガーデンライトをバックにしてシルエットで撮ることができて幸せ!

 蛍は古来から愛されている昆虫。 光らなければ、うっかりイヤな虫になる可能性もありそうですな。

 『源氏物語』にも登場しますし(その内容は過去載せたような気がするので省略)、他も調べると『伊勢物語』にもありました。 しかし、伊勢物語は、私には難解です。

 伊勢物語45段の『ゆく蛍』

 簡単に現代語訳すれば、

 『ある男に惚れてしまった女性が、コクれないまま恋煩いで命を落としてしまいます。 それを知った男が放心していると、蛍が高く舞い上がります』 そして詠んだ歌。

 ゆく蛍雲のうへまでいぬべくは秋風吹くと雁につげこせ

 暮れがたき夏のひぐらしながむればそのことゝなくものぞかなしき

 

 現代語訳や意味などは、それぞれお調べください^^;  解釈の中で、蛍は亡くなった人の魂とか、この世とあの世を繋ぐ使いだという説もあって、なかなか興味深い。

 とにかく人間の人生の儚さ、悲しさを重ねてしまう淡い蛍の光でありまする。

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 光るモノの好きな私としては、山吹色のお菓子よりちょっぴり魅力ある存在。 長く残って欲しい、地元の風物詩です。

 

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2021年6月 9日 (水)

水無月の宝石たち

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 こちらはまだ梅雨入りしておりません。 今週は強烈な日差しが肌を刺し、汗を吹きださせます。 6月に真夏日はツラいなあ。

 

 【食べる宝石】

 サクランボ農家のお手伝いは、暑さとの闘いとなりました。 ハウス内なので天井のビニール越しの日差しは容赦なく照り付け、下からは反射シート(アルミ箔状で太陽光を反射)が熱を反射。 あっちい・・・。

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 やはり果樹農家は大変ですなあ・・・。

 サクランボの収穫は、こうして首に吊るした『びく』と呼ばれる籠に入れていきます。 いいおっちゃんが吊るしている姿は、ちょっと可愛らしいかもね。 ピンクの花柄の『びく』もあるからなあ。

 余談ですが、『びく』にはこちらの方言で別の意味があり『女』を指します。 『しわい』という方言もあり、これは『腹が立つ(ムカつく)』とか『生意気な』とかというニュアンスです。

 合わせて『この、しわびくが~!』となると、『この、クソ女が~!』と言う女性に対し怒りを込めた表現となります。 いやあ、甲州弁はよく分からんけど、迫力ですなあ^^;

 近所の奥さんは、自分の旦那に対し『まったく、よたい男だ』とか、よく言ってます。 『よたい』は、傷んでるとかボロボロとか、どうしようもないとかの意。 そうなると『よたい男』とは、容易に想像がつきますねえ。

 

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 さて、今は紅秀峰がピークです。

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 まさに紅い宝石。 でも指輪にするには、でっか過ぎますね。 ちょっと傷んだのは摘まみ食い。 うーん、甘い・・・、うーん、フルーティ。 やはり私はこれが好みですなあ。

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 サクランボの木に、所々みられる樹液の塊。 まさに琥珀色です。 こうした太古の樹液が化石化したのが、宝石の琥珀なのですね。

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 味が気になります。 甘そうな気がするけれど、どうなんでしょ? ということで、ちょっと味見。

 ・・・うーむ、何の味もせん・・・。 いやエグいかも? んぐんぐ・・・うわ、まじい、ぺっぺっ! カブトムシなんかは、木が違えど樹液に集まるけれど、こんなに不味いものを食べているのかなあ。

 万が一生まれ変われるとしても、昆虫にはならないほうがいいですね。

 

 そしてサクランボの可哀そうな一面も。

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 これは露地物の『紅夢鷹(べにむたか)』 露地なんで鳥につつかれるわ、風雨で痛むわで収穫は断念。 推定3,000個を放棄。 味はまずまずなんだけどねえ。

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 こちらは、熟すと黒っぽくなる『紅さやか』だったか『紅きらり』だったか・・・? 黒く見栄えが悪いので商品価値がほとんどないということで、やはり放棄。 推定5,000個をぽいっ!

 甘くて美味しいと思うけどなあ。

 

 こちらは、あまり有名でない品種。

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 ここらで発見された新品種で、品種認定出願中だそうな。 仮の名前は『小野小町』ということ。 まだ無名の品種ですが、ちょっと酸味が強いかもです。 でっかいけど、どうもポピュラーにはなれそうもない気もするなあ。 (発見者さん、すみません)

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 実のわりに、軸がやけに長い『富士あかね』(写真右側) 長さは7cm弱もあります。 パック詰めしたときに、軸が目立ってしまい高級感が損なわれるようです。

 せっかく富士の名前をいただいたのに、やはりポピュラーにはなれそうもない気配^^; 味はまずまず。

 

 サクランボもいろいろと研究され、新しい品種が生みだされてきています。 今のところ私の独断と偏見による押しのサクランボは、『紅秀峰』または『紅てまり』でしょうか。

 

 【空飛ぶ宝石】

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 6月に入り、蛍が飛び始めました。 さっそく庭にやってきます。 やあ、1年ぶり~、元気だった?

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 ホタルブクロが咲いていたので、ちょっと入ってもらいました。 1回試してみたかったんよ。 狭いところにすまんのう・・・。

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 ちょっぴり妖しい・・・。 でも、蛍はすぐに花から出てきてしまったので、あまり好きでなさそうでした。

 これから約ひと月。 我が家の風物詩が目を楽しませてくれそうです。

 

 【黒い宝石】

 我が家のわんちゃん。 なくてはならない大切な家族。

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 少しイタズラ好きですが、まあよかよか・・・って、それはバイト代の入った封筒じゃないけ? こりゃあ~!

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 返さんかい!

 

 【田んぼの宝石】

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 増えていたカルガモ。 うむむ? 少し前までは2匹だったのに倍になってる。 ここはよその田んぼなんで、次は私の田んぼに来てゆっくり観察させてくださいな。

 

 

 ・・・とまあ、私にとっては宝石と思える事柄の紹介でした。

 

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2021年6月 5日 (土)

水無月ラプソディ

 6月に入ったなあと思っていたら、もう5日が過ぎてしまいました。 時の経つのはほんと早い・・・。 このところ雨の日が多いけれど、まだ梅雨入りと発表がありません。 近日中にはニュースで流れるのかな?

 

 【Saku RAMBOの活躍】

 そして6月はサクランボの季節。 今年は果樹が全般的に早く、サクランボも5月のうちから収穫が始まっています。 例年なら6月になってからお手伝いに行っていたのに、1週間は早いですね。

 本日もお手伝い頑張ってきました^^;

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 紅い宝石。 佐藤錦の収穫は終盤となり、次は紅秀峰。

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 今までサクランボ狩りを行っていた畑も、去年、今年とコロナの影響でサクランボ狩りを断念し、出荷に専念しているため静かなもの。 地面に敷かれた反射シートが眩しく、そして寂し気に光っています。

 この反射シートは果樹に太陽光を反射し、実の色どりをよくするのですね。

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 近年人気の紅秀峰は、佐藤錦より一回り大きい。

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 3Lクラスはザラですねえ・・・。 もう摘まみ食いには飽きたので1,2個食べただけだけど、やはりフルーティで甘い。 ちょっぴり酸味のある佐藤錦の方が好きと言う方もいますが、私は紅秀峰かな。

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 収穫していると、こんなものも見つけます。 ハウス内でネットも張ってあるのですが、どこぞに隙間をみつけ営巣してしまうのですね。 モズの巣でしょうか・・・。

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 これは近くのサクランボ農園。 鬼〇郎だよねえ、やっぱ^^  以前から気になっていたけれど、今回ここの農園主のおっちゃんがいたので、断って撮らせてもらいました。

 ネズミ男みたいなおっちゃんだったけど、鬼〇郎のファンなのかな?

 

 【サクランボばかりでなく】

 私がお手伝いをしているサクランボ農園は、サクランボと平行に桃の袋掛けもしています。 サクランボが終われば、休みなく次は桃の収穫。 ほんと大変だなあ・・・。

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 これは、膨らんだ私の畑の桃の実。 桃栽培のノウハウを、ここの農園から少しづつ吸収してます。 仕事から帰ってから、おそまつながら袋掛け作業。

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 樹木の大きさからいっても、ちょっと欲をかきすぎたかなあ。 袋がいっぱい。 でも、自家消費なんで質より量ですね。

 

 【一緒に水見した相手は?】

 毎朝、毎夕と、田んぼの水見をしています。 水見というのは、ほどよく田んぼに水がのっているか、穴が開いて水が抜けていないかという点検も兼ねています。

 朝の点検時に、底が抜けて水が無かったなんていうことが、ちょくちょくあります。

 この日は雨。 運動のため、ラピュ田へも歩いて点検に出かけていますが、ふと気が付くと前を歩いているものが・・・。

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 ちょこちょこ歩いていたのは、カルガモのつがいでした。 おやおや、一緒に点検してくれるんかいな。

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 ぽちゃん、ぷちゃんと田んぼに入って泳ぎ始めました。 雑草をたんと食べておくんなさいよ。 田んぼの草取りは、畑と違って泥の中を歩くので、ツラいのですよ。 機械は使えないしね・・・。 よろしく願いますヘ(._.)ヘ

 

 田植えが終わって6月に入っても、なにやらすることが多いです。 というかなんていうか、したいことがいつもたくさんあるっていうのかな? たまにはゆっくりぼーっとしていたい気がするけれど、じっとしているのが苦手な私でありまする。

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 この雲。 シュナウザーというワンちゃんの横顔に見えると思いシャッターを切りました。 以前、ここをよく散歩していた外国人が連れていたペット。 彼とは挨拶から始まり、後には結構親しい仲になりました。

 庭のBBQに誘ったり、農業体験(稲刈りなど)をしたんだけど、2年前くらいに帰国。 懐かしい思い出が、久々蘇ってきたひと時です。 

 

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