虹をつかめ!
先日積もった雪も、翌日の暖かさで再び空に帰っていきました。 もう雪景色はここらにはなく、遠くに見える高い山々だけのものとなってしまったなあ・・・。 (ちょっぴり残念)
夕刻・・・、あれ? 富士山が2つ! ぱっと見、そんな景色に出会いました。
本物の富士山はまだまだ雪深く、夕日に照らされちょっぴり染まっています。
もう一つの富士山は、雲の塊でした。 アップで見るとそうでもないけれど、遠目には富士山のように見えるので面白いなあ。
【虹をつかめ!】
片付けていたら出てきた段ボールのパーツ。 何かのしきりに使われていたもので、普段なら即処分するところでしたが黒く塗装してあるのを見て、ある思いつきが頭に浮かびました。
材料の形を生かし、切って折って組み立てていって・・・。
隅のところに三角形の土台を作り、心臓部(大げさ?)であるDVDディスクの切れ端をセットします。
ほどなく、完成。
はてさてこれは何かというと、即興手作りの『反射型簡易分光器』なのでした。
CDやDVDなどのディスクが、虹色に光りますね。 これは記録面が回折格子の役目をして、プリズムのように光を分けているのです。 ならばこれを利用して、光源のスペクトルを見てみようというわけです。
手持ちのCD、DVDなどを並べ、反射が一番くっきりと見えるものを選択。 メーカーによって様々な光り方をしますが、チョイスしたのはDVD-Rでした。
これを切断して、分光器として使います。
光の取り入れ口にはスリットを作ります。 狭いほど像がくっきりするようですが、そうなると暗くなって見えにくいというジレンマがあるので、調整が簡単にできるようビニールテープを使用しました。
このスリットを通ってきた光を、斜めに設置したDVD-Rの断片で分光させるわけです。 のぞき穴はちょっと失敗。 位置が少しずれていたので広げてしまってあります。
構造としては、極めて単純なものです。
原理はこんなものですが、余計な光が入らないように隙間を塞いだり、DVD-Rの角度を調整したり、補強したりと工夫も必要かな。 幸い内部は黒い塗装が予め施されていたので塗る手間が省けました。
あ、DVD-Rを切断するのにコツがいりました。 思ったように切れないし、ちょっとしたことで記録面が剥がれてしまいます。 何度かやっているうちに、なんとか切り出しに成功。
わりとスマートな形にできたので、さっそく名前を付けてあげよう! 『分光たろ』カキカキ・・・と。 うーむ、やはりベタだった?
とにかく、あり合わせのパーツで作ったので上手くいくか分かりませんが、とにかく観察してみよう。
おー、見える見える、ばっちりじゃん! 分光器としては、まったくのおもちゃレベルだけど、遊んでみるのには十分ですね。
しかし太陽光はともかく、他の光源は光が弱いので観察が難しいところがあります。
まあ、だいたいこんなものだと思うことですね。 何やら乱反射も多いし・・・。
写真を拡大してみましたが、やっぱりというか当然というか『フラウンホーファー線』は見えませんでした。 フラウンホーファー線とは、スペクトル中のところどころに見える暗線のことです。
いろいろな元素が、特定の光を吸収するために暗線として見られるのです。 スペクトル分析などは、こうしたフラウンホーファー線を利用することが多いのですね。 でも、『分光たろ』では見えません^^;
しばらくいろんな光源を見てみましたが、みな同じように見えるので、次はLEDで試してみました。 電圧切り替えのできるACアダプターがあって、スイッチの位置によりパイロットランプの色が変わるので、そのLEDを覗いてみます。
赤色のLEDは、ほんとに赤い光だけしか出していないのがわかります。
面白いなあ・・・。 もっと光を! ^^;
こうしてスペクトルを観察することで、遠い星の構成成分なども知ることができます。 とにかく、自然界は様々な興味と、そして美を与えてくれるものですな。



























































































