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2018年4月30日 (月)

『天空の田んぼ ラピュ田 4』   - GW特別編 -

 うっす! オラ、ラピュ田王。

 何が特別編かだって? いや、私がすることは、すべて特別なり。 なんせ、ラピュ田の王様だからである。
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 私の統治する国(田んぼ)は、4つなり。 それぞれ 『一の丸田』 『二の丸田』 『三の丸田』、 そして本丸こと 『ラピュ田』 である。
 
 日本のお城みたいではあるが、とにかく私は王様なのだ。 えっへん!

 あらかじめ耕運してあった田んぼに、水を入れることから始まるぞ。
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 一の丸田、二の丸田は、なんとかうまくいった。 三の丸田は、何回か水漏れがあって、この先不安を感じるなあ・・・。
 
 問題はラピュ田であった。 復活させたはよいけれど、様々な不具合が生じてしまったい。
 
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 まずは、水の取り入れ口。 かなり崩壊していたので、U字溝を買ってきて補修。
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 排水路も穴が開いていて水が漏れもれ。 コンクリートを練って補強するのだ。 こんな時には、土木作業員のバイト経験が役に立つぞ。 
 
 左官仕事もスイスイだい。 あ、王様なのにバイトするのかって? いやー、そのー、うむ、民衆の生活を視察するだめじゃ。
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 水が入り始めたが、勢いが今一つ。 あちこちで水を使うので、必然と水量が減ってしまうんだよ。
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 別の水路を利用して、W水入れじゃ。 おう、これならガンガン溜まってゆくぞ。
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 まだ部分的に水がのっていないところがあるが、しばらくぶりの復活なので、仕方のないところであろう。
 
 で、ん? ←にある黄色い看板は何じゃ?
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 なんじゃ、わがラピュ田に勝手にこんなもん、付けおって。 なになに? 『能出没』? 翁でもでるんかいな・・・。
 
 うんにゃ、こりゃ 『熊出没』 だなー。 最近目がしょぼしょぼして、よく見えんわい。
 
 代かき(しろかき)までに、手入れをするものがあるぞ。 それは、私の愛機・・・。
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 『田ンボルギーニ』 じゃ。
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 輝くエンブレム。 うーん、高級車は王にふさわしいものであるな。
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 エンジンの調子もよろし。 おっと、オイル交換をしないとな。
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 しばし、そのスタイリッシュなボディを堪能するのである。 民衆の間では 『田植え機』 とかいう、夢のない呼び方をするが、ラピュ田を走り回るにはこのくらいのインパクトがないとな、うん。

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 しかし、早朝から働き詰めじゃ。 さすがの王もくたびれたぞよ。
 
 田植えまでは、忙しい毎日じゃ。 

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2018年4月29日 (日)

ヘルメット・ブルース 8   - ニセアカシアの芳香 -

 ゴールデンウイークだというのに、バイトである。 

 でも、田植えも控えているので、しばらくバイトは休むことにしました。 ここらはGW中に田植えをしてしまうのです。
 
 バイトは、相変わらず河川敷の雑木の伐採であります。
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 河川に沿うサイクリングロードに花開く、ニセアカシア。 今花盛りです。

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 甘い芳香を放っていますが、すまん、これから伐らせていただきます。
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 不本意ではありますが、バイトとはいえこれが仕事でございます。
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 切り倒す傍から、油圧ショベルがガンガン片づけます。
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 そしてダンプカーに積んで、処理場へ・・・。 チップになるようなので、それがせめての慰めかな。
 
 
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 運び屋もしているので、何だか忙しいぞ。 まあ、ダンプは運転席が高いので、見晴らしがいいって言えばいいんだけど。 ちょっと、一息のドライブです。
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 ぎゃう! うっかり枝をつかんでしまったら、するどいトゲ攻撃・・・ぐさっ! いててて。 切られる最後の抵抗か。
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 ミノムシ発見。 君まで巻き添えをくうんだなー。 と思うと、可哀想になり・・・。
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 草むらに避難移動。 すまんのー。
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 河川敷は、場所によってはお花畑のところもあります。
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 普段ほったらかしの場所でもあるので、たくましい植物たちが謳歌してるんだよな。

 どちらかと言えば、気乗りしない仕事内容ですが、仕方ないや。 
 
 暑さで、ついぼーっとなりがちですが、機械を扱う身としては気を緩めてはいけません。 ケガの元となってしまいます。
 
 安全が一番ですね。
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2018年4月25日 (水)

お客さま、出口はこちらです・・・

 激しい雨のせいで、クマガイソウの花が地面にくっついていました。 花が大きいので意外とバランスは悪いようです。

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 それではちと研究材料にと、切り取ることにしました。 ふーむ、何度見ても奇妙な形です。
 
 中心にぽっかり空いた穴から、マルハナバチが入り込むようになっています。 でも、なぜマルハナバチがここに潜り込むのか? 
 
 何かのサインがあると推測されます。 虫の目は紫外線を識別できるので、人間の目では見ることのできない世界が見えます。 

 虫だけにわかる、『こっちにいいもんあるよー』 って看板があるのかもしれません。
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 花の裏側。  そして横顔。
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 花を解体してみます。
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 上方に収束されていく、イエローの筋。 矢印のようにも見えます。
 
 クマガイソウには蜜はありません。 『何にもないじゃん、ウソつき~』 マルハナバチは、出て行こうとしますが、入り口は 『返し』 となっているので同じ所からでることができません。
 
 ふと気が付くと、一歩通行の矢印が・・・。 細かいケバケバの足掛かりもあるし。
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 袋の上部にはちゃんと出口がありました。 しかし、待ち構えているものが。
 
 雌しべと雄しべ。 脱出するには、これらの隙間を通るしかありません。 マルハナバチがすでに花粉を付けていたら、柱頭にこすり付け、そして新たに花粉をもらって飛び立っていくのです。
 
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 虫が出ていくときに、受粉または花粉を付けるのに都合の良いように、角度がついています。
 
 雄しべの葯は、まるでAEDのパッドを構えるように両側から挟み込むように構えています。
 

 私が一番興味を持ったのは、袋(唇弁)にある半透明?な部分です。

 
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 薄い膜と言ったほうがいいのかな? 上部ほど多くなっているようです。
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 透かしてみると見やすいね。
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 残念ながら、ワンちゃんが透けて見えるほど透明ではありませんでした。 しかし光の明暗ははっきりわかります。
 
 これは何のため? 
 
 ある文献によると、虫は光に反応して移動するという習性(走光性)があるので、袋に入った虫を上部に導いていくという役割があるそうです。
 
 半透明部分は、上に行くほど明るくなるように配置されているので、なるほどなーなんて思います。
 
 花としてみれば、中でジタバタされて傷つけられるより、とっとと出て行ってくれた方がありがたいはずなので、親切に案内しているわけですね。
 
 それにしても、このメカニズム。 素晴らしいの一言です。

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2018年4月22日 (日)

ミュージカル 『屋根の上のヨシズ敷き』

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   = 開演 =
 
 そこの、色の黒いワンコくん~♪ ぐったりして、どーしたの~?
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 あっちいよー♫  街中では30℃を超えたんだわん。 動く気しないー。
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 ボクの住まいは、そこの車庫♪  屋根が鉄板だから、中があっちいんだよ。
 
 おー、それは不憫な♫  儂が、なんとかしてあげよー。
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 軽トラ到着ー♫  積んでいるのは、ヨシズと遮光ネットだよ。
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 えっさ、ほいさ。 意外と高いじゃん、この屋根。 あっぶねー♪
 
   (合唱) 気をつけろ♪ 落ちないで♪ ここは田舎だから、だれも気が付かない♫ 
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 遮光ネットを敷いて、その上にヨシズを広げるのだー。 でも、効果あるんだろかね~?
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 汗だくになって、ようやく敷き詰めましたぞ♫
 
   (合唱) おつかれさん、暑かったね♪
  
  
   = 日中に検証 =
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 温度センサーと、車庫内の温度計を比較して、誤差を確認だー♪
 
 ふむ、だいたい合ってるぞい。
 
 まずは、ヨシズで覆いきれなかった端の部分。 屋根の内側だよーん。
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 ふひゃ! 41℃超えてるじゃん♪
 
  (合唱) さすが、鉄板の屋根♪ すっごく熱くなるねー♫
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 覆いをかけた部分は? おー、34℃だぞ♪
 
 ワンちゃんどうだい?
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 あちーもんは、あちーよ。 外の日陰がやっぱいいや♪
 
 ありゃ♪  じゃじゃーん。
 
    = 閉演 =
 

  
   ☆ミュージカルの感想☆
 
 4月に30℃を超えるなんて、先行き不安になりますね。 車庫の中にいるワンちゃんが、心配になります。 
 
 日差しは強くても、まだ空気は季節並みなので、こういった温度差が出たと思います。
 
 今回はあり合わせのもので対策をしてみましたが、本格的な夏になれば焼け石に水かもしれません。 
 
 どうしようもないくらい熱くなるのでしたら、屋根に水を流して冷却しようかとも思っています。 しかし屋根まで水を吸い上げるとなると、割と強力な水中ポンプが必要になりますね。
 
 あまりコストをかけられませんので、他にいいアイデアないもんかな?
 

 稲作の準備も忙しくなってきました。
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 トラクターで、田んぼの耕耘。 
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 水を入れる前に、まず土を柔らかくしておきます。 よいお米作りをするためには、やはりそれなりの手間をかけないとなりません。
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 薄暗くなるまでには、なんとか終わりました。 トラクターも長く乗っていると、腰が痛くなります。
 
 田植えももう間近です・・・。
 

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2018年4月20日 (金)

林床の武将

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 クマガイソウが花開いていました。 名前の由来は勇ましいのですが、実際の花はうつむき加減で恥ずかしがり屋さんのようです。
 
 由来は、源平・鎌倉時代の武将、熊谷直実(くまがい なおざね)が背中に背負った母衣(ほろ)に見立てたとのこと。
 
 ふーむ、そっかーって、母衣って何?
 
 戦の時に、矢を防ぐために背中に布をつけ、それを風で膨らませていたそうな。 時代が下るにつれ、実用的なものから自己アピールするものへの変化していったそうです。
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 まあ、こんな感じです。 元絵は 『一の谷 合戦図屏風』 の熊谷直真です。 なるほど、確かに大きく膨らんだ母衣に似てますね。
 
 けれど、クマガイソウから母衣をイメージさせるなんて、ほんと豊かな発想です。

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 しかし、よく見るとエイリアン顔で、ちとグロテスクのような。 ランの仲間は、顔みたいな花のが多いです。

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 中を拝見。 毛羽立つ 『返し』 が確認できます。 受粉媒体であるマルハナバチがここから入り込むと、一方通行なので出られません。
 
 『いや~ん。 出して~!』 うろうろするうちに、上部に出口らしいところが。 (そこに誘導する仕組みがあるそうな)
 
 『う、狭ひ。 でも、何とか出られそうだわい。 うわ、粉みたいなのをかぶってしまった』 こうして狭い出口から出るときに、マルハナバチは花粉を付けられてしまうのです。
 
 うまくできてるねー。

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 横顔も・・・。 よく見ると半透明? な部分が認められます。 これも虫の誘導に作用しているのでは? という説がありますが、定かではありません。
 
 でも、『自然はムダなものは創らない』 なので、意味はきっとあるはずです。
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 林床という、あまり陽の届かず目立たない場所に、昔の武将が隠れていました。 

 歴史はその時点で時間を止めますが、クマガイソウは未来へ繋がっていって欲しいもんです。
 
 私はこの花を見て、母衣より 『ゲ〇ゲの鬼太郎』 を想像してしまいます。
 
 『おい、キたろ』
 『なんだい? とーさん』
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 ちょっと、恐ろしげな 『キたろ』 です。

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2018年4月18日 (水)

アケビや 食いなせ ?

 ちょっと散策すると、あちこちでアケビの花がぽよぽよと咲いています。 普段は藪と同化していますが、この時期にはキチンとアピールしてくれます。 

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 アケビは、学名 『Akebia Quinata』 だそうです。 『アケビア クイナタ』 ? 惜しい、『アケビや 食いなせ』 だったらよかったのに。
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 雌雄同株ですが、雄花と雌花をつけます。 雌花の方がふた回りほど大きいかな。 
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 以前は近くに大きな実をつける木があって、よく採って食べてましたが。 そのうち藪払いに遭って消滅。
 
 あれだけ立派な実をつけてたのは、なかなかなかったのに・・・。 残念。
 
 それからは、実を見かけてもあまり食べなくなったかな。
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 棒を組んで棚づくり。 なんのためかというと・・・。
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 以前、アケビの種を、ぷぷ ぺぺぺ としておいたところから芽をだし、成長を始めました。
 
 おー、それじゃあこのまま育ててみようか、と思った次第です。 
 
  しかし、棒が足りん。 買いにいってこないとなー。 中途半端はいやだけど、仕方ない。 完成はまた後日。
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 ありゃ、モズくん。 君のために棚を作ったんじゃないよ。

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2018年4月15日 (日)

神々のおわす森

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 本日は、『せぎあげ』 でした。
 
 この地域で言う 『せぎあげ』 とは、いわゆる河川清掃というか、水路の整備です。 田んぼに引く水を確保するため、山からの水道(みずみち)をキレイにしていく作業ですな。
 
 とはいえ、ここはほとんど自然の中なんで、水路といっても半端ないです。
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 もう、ほとんど渓谷じゃん。 おりしも雨のお蔭で水量が増してるぞい。
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 倒木や、溜まった落ち葉、石などを取り除きながら下っていきます。
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 場所によっては、ど真ん中に木の根っこが・・。 倒木マニア? には欲しいであろう見事な根っこ。
 
 こりゃ、一人二人の人間の力では動かせないぞ。 まじ無理無理。
 
 
 こうして神々しい世界の中、せぎあげは行われるのでありました。
 
 時にはこんな息抜きもあります。
 
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 複数なのに、ヒトリシズカ。
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 可愛らしい姿に、しばし休憩。
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 イカリソウも、出迎えてくれました。
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 自然は時には荒々しく、そして時には優しい花の姿に。 決して無くなってはいけないナチュラルな営み・・・。
 
 まだ神々が宿る森の中で、ふーっと深呼吸しました。

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2018年4月14日 (土)

ワラビアンナイト

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 春の山菜の代表格、ワラビ。 ちょっと周囲を散策すれば、あちこちに顔を出しています。
 
 何ケ所か群生しているところがあるのですが、そこはもう早いもん勝ちの山菜摘み競争となってしまっています。 うーむ、いかんなー。
 
 数年前は私だけの秘密の場所だったのに・・・。 特にいかんのは隣村の 『ワラビばーさん』 この時期になると毎日早朝からふわーっと現れて、根こそぎ採っていってしまう。
 
 山は、そういったいろんな妖怪が出没するので、怖いですね~。
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 まあ、仕方ない。 私も採るのだし、ましてや生えているのはそこだけじゃないしね。
 
 地面から顔を出せば摘まれる・・・。 ワラビには受難の季節ではありますが、この時期に人間に見つからなければ、無事成長していくことができます。
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 こうなっちゃえば、もう安心。 誰も見向きもしなくなります。 
 
 ワラビは外国では食べる習慣はないそうで、それどころかシカやウマなどの野生動物も食べないそうな。
 
プタキロサイドという発がん性物質を含んでいる、強力な有毒植物なんですね。 なので生食することはなく、アク抜きをして食しているのです。
 
 古人の知恵というものは素晴らしいもので、アク抜きをすることでワラビの毒性は、ほとんど消滅してしまうということです。
 
 うちでは重曹をパラパラとかけてから熱湯を注ぎ、しばらく漬けておきます。
 
 このアルカリ下での高温処理で、発がん性物質はほぼ分解します。 よかったねー。
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 今夜の夕飯にでるかな~っと思ったけど、明日になりそ。
 
 ワラビアンナイトは、今夜は語られなかったなー。

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2018年4月11日 (水)

早朝に輝く庭の住人・・・

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 曇り空がちょっぴり切れて、ほんのりお日様が覗きました。 ひんやりした空気がいきなり温められたのでしょう。 急に暖かくなりました。
 
 いつもの場所にいつもの花。 まずは、キバナカタクリ・・・。 朝のうちなので、まだ半開きですが、清楚なイエローが透きとおるようです。
 
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 紫色の普通?のカタクリも好きなんだけど、うちの庭にはこのイエローの品種。 もう、十数年以上、庭の住人です。
 
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 そして、コマクサ。 これもずいぶん昔からの庭の住人。 環境が合っているのか、毎年花を咲かせてくれます。
 
 様々な花の咲く我が家の庭。 本当は洋風に大改造したいのですが、こうした妖精たちがいると思うと手を付けられません。
 
 バイトでの土木作業で、重機が瞬く間にのっぺら丘? に変えてしまう様子を見ているせいか、せめて自分の領地くらいは守りたいなーなんて。
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 そして、クマガイソウの蕾が・・・。  今年は10本の葉が伸びてきて、そのうちのいくつかに蕾が膨らんでいました。
 
 これも記憶にないくらい以前からの住人。
 
 大家さんとしては、いつまでも大切にしていきたいものです。
 
 

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2018年4月 8日 (日)

プチ桃源郷・・・

 今年は桃源郷の出現が、若干早かったようです。 毎年、4月10日前後がピークとなるのですが、季節を無視したような気温の上昇で、あっという間に開花してしまいました。

 普段なら、桜 → スモモ → 桃 の順に楽しませてくれるのに、同時に開花した感があります。
 
 農家の方も、さぞや忙しかったでしょう。 受粉や摘花などの作業が集中しましたからね。
 
 私も毎年、日本一の桃の産地で有名な笛吹市にドライブに行っていました。 でも、今回は何やらあって、近くの桃畑を眺めるのが精いっぱい。
 
 迫りくる稲作の準備が優先しますので、片道1時間弱はかかる笛吹市は諦めました。
 
 しかし、近所でも摘花が進んでしまい、なんとも寂しい桃源郷となりました。 きっと笛吹市も同じようなものかな? (と、ちょぴり自分を慰めよー)
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 それでも、桃の花が咲き誇る姿は一種独特の味わいがあります。 プチ桃源郷と言えども、しばし別世界に連れていってくれます。
 
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 ピンク色は、色彩的にはどちらかというと扱いの難しい色だと思うのですが、自然界はやはりアーティストです。 違和感ないばかりでなく、魂に呼びかける配色をしてくれます。
 
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 桃源郷は、中国の古い物語で、とかくユートピアとされています。
 
 しかし、解釈によっては、時代に取り残された閉鎖的な農村という意味合いもあるようです。
 
 されど、都会とはかけ離れてしまっているけれど、現代人が失ってしまった何かが残っている場所・・・。 それは心の裡に残されている郷愁の念であろうか、それとも安らぎの場所であろうか。
 
 うーむ、私はこんな田舎に住んでいるけど、もしかして自分自身が桃源郷の住人なのでは? とふと思いました。
 
 自然豊かな環境のもと、土と戯れるプチ農業まがいなことをしているのは、幸せなことなのかもな。
 
 たいした娯楽はないけれど、なくしてはいけないものを持っているネイティブな世界。
 
 そう思うと、ちょっぴりプチ仙人にでもなった気がしました。

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2018年4月 7日 (土)

ヘルメット・ブルース 7    - 鋼鉄の牙 -

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 空を掴む鋼鉄の牙。 

 油圧ショベルのバケットを、それぞれ用途に応じて交換する事ができます。 これらをアタッチメントといい、この牙は 『フォーク』 っていうのかな? 

 よく解体時に見かける、挟んでバリバリやっちゃうやつ。

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 ここでは、伐採した樹木をダンプカーに積み込むのに使っています。

 しかし、こうした機械のパワーは物凄いものです。 人間では到底持ち上げられない量もひょいひょいだし、根っこだってあっという間にむしり取ってしまいます。

 うーむ、ターミネーターのマシンではないけれど、もし人間に牙を向けたと思うと、一種の畏怖の念を覚えてしまいます。 エンジンを切ると、なんかホッっとするもんな。

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 手足のように動かすには、やはり経験でしょうね。 慣れないと思うように動かせません。 私には、まだまだ難しい機械です。

 こうして、みるみる平坦になっていく地面をみると、自然破壊もそれこそ瞬く間に行ってしまうんだなーと、つくづく思います。

 こんな機械を造り出してしまう人間は凄いけれど はたしてこの地球に存在してはいけない生物なのではと、ちょっぴり哲学的になってしまいました。

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 抜根した中に、葛の塊根を発見。 葛は周知の通り、驚異的な生命力を持つツタ植物で、ひと夏で藪や林をジャングル化してしまいます。

 昔はこの塊根を葛粉にして、葛湯を作ったんですね。 現在は葛粉といってもジャガイモやサツマイモのデンプンが代用されているようですが・・・。

 私もこれから葛粉でも作ってみようかなと思いましたが、ちょっと大変そうなので却下。

 まあ、こんな塊根を人力で掘り出すのは困難を極めそうなんで、チャンスと言えばチャンスなんだろうけれど、この時期は田んぼが忙しくなるので、遊んでいられないなー。

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 見上げると、雲を切り裂いた牙の跡。 

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 そしてキャタピラの跡・・・。

 そろそろこのバイトもお休みして、稲作に集中せねば。 しばらく強大なマシンから離れたいし・・・。

     ※マシンのクールなイメージで写真を仕上げましたが、暗い感じになっちまったヨ。

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2018年4月 1日 (日)

すももっちい?

 フルーツ王国だけあって、まだまだ果樹を営む農家がいっぱいです。 
 
 後継者不足、気候の変化、自然災害などで衰退していっているのが現状ですが、それでも街並みが花で包み込まれるこの時期は、見ごたえがあります。
 
 ここらの方言で、『ももっちい』という言葉があります。 くすぐったいという意味で、私はここに引っ越してきた当初わかりませんでした。
 
 しかし、甲州弁ユーザーが減少しつつこともあり、使いこなす人も限られてきました。 でも、何となく可愛らしい響きを持つ 『ももっちい』 は、後世に伝えたい方言・・・かな?
 
 『ももっちい』 があるなら 『すももっちい』もあるのでは? と思いましたが、残念ながら語源がちがうようですね。
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 今は、すももっちい・・・ではなく、スモモが満開です。 重いほどぎっしりと咲いた、真っ白な花。
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 いつもバイトに行くときに通る道。 いつもは眺めるだけだけど、休みの今日は車を停めてみました。
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 ところどころ、薄いピンクのスモモが咲いています。 聞いたところによると、これは受粉用の花粉を採るための 『ハリウッド』 という品種だそうです。
 
 自家受粉のしにくいスモモに、早目に咲いて花粉の多いこのハリウッドを利用しているのですね。 なるほどねー。

 さらに言うと、受粉に使う花(花蕾)は完全に開ききる前に採取します。 花粉は葯(やく)という袋状のものに入っています。
 
 葯だけを採取して それを開葯器にかけて中の花粉を取りだし、初めて受粉に使えるようになります。
 
 言葉でいうのは簡単ですが、実際の作業はかなりの手間暇がかかっているんですね。
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 桃の花も咲きはじめました。 桃もこういった受粉作業があります。
 
 果物の時期になると、規格外や傷物をたくさんもらいます。 食べるのも面倒になって腐らせてしまうことがありますが、こうして作業の大変さを知ると、申し訳なくなりますね。

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