雨上がりラブソディ
先週の土曜日から降り続いた雨。 すっきり晴れたのは、途中一日だけという始末でした。
周囲には、稲刈りの終わったあとの片づけも途中というところも多々あります。お日様の有難さが身に沁みますね。
今日も朝方までしょぼしょぼと降っていた雨も、次第にあがりはじめました。 雲を通してうっすらと顔をだす太陽。
ワンちゃんの散歩も、ようやく雨の中ではなくなりました。 心なしかワンちゃんも楽しげです。
ダダダ~! っとワンちゃんが急に走りはじめました。 つまづきそうになり制止しようとしたその先には・・・。
猿が箱罠につかまっていました。 箱罠とは檻状で、餌につられて中に入ると扉がしまる構造です。
寂しげにこちらを見上げるお猿さん。 近年作物を荒らす鳥獣害対策の一環で、地域のあちこちに罠が仕掛けられるようになりました。
動物だって食べて生きていかなければならないけれど、人間との境界があまりに近くなりすぎました。 多分に人間のエゴなんですが、手間暇をかけて作った作物を荒らされるくやしさは、私もよく分かっています。
畑を飛び越え、人家まで侵入する輩もいるようです。 『台所を荒らして、こたつにあたって食べていた』 なんて話はかなり盛ってあるんでしょうが、いくつか聞いています。
・・・ともかく、こうして捕まった動物は処分される運命です。 なんまんだぶ。
しばらく経って・・・。
『ちょっと手伝ってくりょ』 M兄ちゃんが声をかけてきました。 狩猟免許を持ち罠をかけることのできる、村中で数少ない存在。 罠をかけたからには、かかった対象を責任を持って処分しなければなりません。
『あの猿け?』 『おー、処分するから手を貸せ』 『 (どひぇ~! w(゚o゚)w ) 』
--- 中略 ----
ふうふう・・・、まいった。 しばらくはもやもやしそう。
『被害をなんとかしろ』 『捕まえてぶっ殺せ!』 などという人はたくさんいるけど、こうして実際に行動して、嫌な役割をしている人は数えるほどです。
偉いなあとは思いつつ、『俺にはできん・・・』 はぁ。
『気分転換に【つぼ】でもとりにいくか?』 M兄ちゃんが誘ってくれました。 【つぼ】とはいわゆる【タニシ】のことです。 現在ではめっきり数が減り、知らない人も大勢います。
というか、このタニシを味噌汁にして食すこと自体、地域性があるのではと思います。 【つぼ】はここらの田んぼに生息していますが、面白いことに【つぼ】のいる田んぼと、いない田んぼにはっきり分けられます。
一般的に水質のよい環境でないと生息できないようですので、そこらへんに鍵があるのでしょう。
いつものワンちゃんの散歩コースに、その【つぼ】のいる田んぼがあります。 わりとたくさん・・・。 水洗いしてしばらく水につけ、泥を吐かせます。
昔は山間の水流域に住んでいた人々の、貴重な蛋白源だったのでしょうね。 私はどちらかというと、食べるより採る方が好きなんだけど。
午後から雲行きが怪しくなりました。 また雨が降りそうな気配です。
いろんなことを考えた一日となりました。















