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2009年7月27日 (月)

ハリブキの鋭いトゲ・・・

Haribukis_2少し薄暗い登山道沿いに、真っ赤な実が目に鮮やかに飛び込みました。

なんだろーっと近づいてみると、イタタタタ・・・。鋭いトゲに腕が触れてしまいました。

ハリブキ(針蕗)です。

枝ばかりでなく、大きな葉の葉脈沿いに鋭いトゲが並んでいます。

亜高山帯に植生するので高山植物に分類されますが、高山植物というちょっぴり儚げなイメージとは違い、ちょっぴりグロテスクというか逞しさを感じます。

Haribukitoge_2しかし、見れば見るほど鋭いトゲ。何となくそーっとなでてみました。

あ、ハリブキのたくましい姿に圧倒され、赤い実をよく調べるのを忘れてしまいました~。

真っ赤な実の中味はどうなっているのか、食べられるのか?  いろいろ調べてみましたが、食用とも毒とも書いてないなー。

やはり、自分で確かめてみるしかないのかな? また、この場所にいってきまーす。

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2009年7月26日 (日)

続・山のおやつ

Kuroichigos近頃、晴れたと思えば雨がぱらつくなど、不安定な天気ですね~。

今日も山の方は、どんよりとした雲が山頂を覆っていて、とても期待できる空ではありません。

それでも、時間があるときにはできるだけ自然に触れようと思っていますので、ちょっと出かけてきました。

登山道はジメジメしていていやに暗かったので登るのはやめ、林道沿いに車を走らせました。

林道沿いは割と開けて日が当たるせいか、クガイソウ、キツリフネ、ホタルブクロなどが咲いていました。

ふと目にしたのは、道路脇にたくさん実をつけたクロイチゴです。実は赤く、熟してくると黒くなり食べられます。

さっそく、ぱくり。・・・黒いのは、口に入れたとたん酸味と甘みが広がりました。例えてみればブルーベリーのような感じかな?

赤い部分は・・・わ、固くてだめだこりゃ。赤いと熟しているように見えますが、フェイクだったんですね~(^^;

キイチゴのもいろいろ種類がありまして、ほかにはエビガライチゴなどが目立ってました。実はまだ確認できませんでしたが、実を見つけたらまた載せたいと思います。

ここに上げた花・・・クガイソウ、キツリフネ、ホタルブクロは過去ログがありますので、よかったらご覧下さい。

     クガイソウ

     キツリフネ

     ホタルブクロ

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2009年7月25日 (土)

山のおやつ・・・

Shirobananos実というと秋のイメージが強いのですが、今山に登るとあちこちに赤い実が点々としています。

普通の苺をミニチュア化したような感じの実は、「シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)」です。

名前の通り、白い花を咲かせます。ヘビイチゴは花は黄色で、花後に球形の細かいつぶつぶの実になるのですが、シロバナノヘビイチゴの実はかわいいストロベリー型です。

つまんで口に入れると、すっぱ(><; でも、爽やかなストロベリーの香りも・・・。

まさに山のおやつですね。たくさん摘めば、ジャムにしたり、お酒に浸けたりできます。シロバナノヘビイチゴ酒はどんな色になるんだろ?

近くには別の赤い実が、陽光に光っていました。Sanagiichigos

こちらは、「サナギイチゴ(猿投苺)」です。猿が投げるわけではなく、愛知県の猿投山(さなげやま)で見つかったからついた名前です。

いつからか、「さなげ→さなぎ」に変化していったんでしょうね。

味は美味しくないという記述がありますが、私が食べたところ、ほんのり甘みがあって不味くはなかったです。

香りはシロバナノヘビイチゴには負けますが、それなりにおやつになりそうです。

そういえば、小さい頃野イチゴをよく摘んで食べたっけ?  素朴だけど懐かしい味が、子供の頃の記憶を呼び覚ませてくれました。

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2009年7月22日 (水)

イチヤクソウ

Itiyakusous本日は皆既日食・・・。でも、観察の場所によって明暗の分かれてしまった天体ショーのようでしたね。

国内で一番条件の良いとされた悪石島は悪天となり、なんか可哀想になってしまいました。

会社の同僚達も何人か皆既日食を見に、各地に散らばっていきましたが、私は残念ながらお留守番・・・(><)

次の皆既日食の時は、とっくに退職してるからチャンスあるかな? ま、それ以前に長生きしないとね。

さて、イチヤクソウ(一薬草)。雄しべは花の上側にかたまり、雌しべはひょーいと釣り針のように伸びています。

Benibanaitiyakus薬効があるので、この名が付いていますが、薬効が一つという意味ではなく、一つの薬草で、様々な病気の薬になるというニュアンスみたいです。

→こちらは茎が紅く、花も少し赤みがかかっています。ベニバナイチヤクソウと言ってもいいのかな?

私が以前見たベニバナイチヤクソウは、もっと色が濃かったんですが、色には変化が多いのかも・・・。

それにしても、雌しべがだらしなく?伸びてる姿は、とってもユニークです。

Itiyakuups花をアップしてみました。あまり大きな花ではありませんが、 よく見ると清楚で美しい花ですね。

イチヤクソウは、櫛形山ではまだ咲き始めたばかりのようです。

今度の休みに余裕ができたら、また成長具合を観察してこようと思います。

自然に咲く花を季節とともに追っていると、仕事のストレスも忘れ、楽しい気分になれます。長生きの秘訣かな?  よーし、次回の天体ショーまで、頑張るぞ!

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2009年7月20日 (月)

タケシマランの赤い実

Takeshimarans本日は、連休中で一番よい天気でしたので、またまた山に登ってきました。

山を彩る夏の花をいくつか見ることができまして、久々に満足できたような気がします(^^;

ホントはレンゲショウマの様子がメインだったのだけど、まだ小さい蕾で、開花にはあと2週間くらいかかるような感じです。

樹下をきょろきょろしていると、真っ赤な実をぶら下げたタケシマラン(竹縞蘭)を発見しました。ツヤのある液果が、いかにも美味しそうに並んでいるのを見て、五線譜に並んだ音符のようなイメージを受けました。

森が奏でるシンフォニー・・・おー、ドラマティックですね~(^^)

名前に蘭とつきますが、ユリ科の植物です。ユリ科に多い葉の付き方ですもんね。葉は笹に似て、縞が入っているから竹縞蘭と付けられたとか。

Takeshimami さてさて、実を見ると中が見たくなる私・・・。楽譜を崩したくないのですが、好奇心に負け一粒だけいただいてしまいました。

実の大きさは1cmくらいで、中味はご覧の通りです。香りは、微かに甘さが漂います・・・。

味はどうなんだろ? 

植物の実には、美味しそうに見えても、毒のあるものが少なくありません。知らない実はむやみに口にしてはいけませんね。

いつかこの実に関する記述を調べた事がありますが、食用と載っている本はなかったです。かといって、毒があるとの記述もありません。

うーむ。ちょびっと舐めるくらいなら大丈夫だろーっ。

人にはむやみに口にしてはいかんと言いながら、ぺろっとしてみました。むむむ、青臭いが、ほんのり甘みが? 

ぺろぺろっ・・・うーん、よくわからん! まあ、美味しいものではないと断言できます。

やはり、目で見て楽しむのが一番です。よい子は真似しないでね(^^;

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2009年7月19日 (日)

近くの野山では・・・

Nokanzous

今日は久々に、近くの野山をぶらっとしてきました。

草木がせいいっぱい瑞々しい葉を広げ、辺りが緑に覆われている様子を眺めていると、植物の逞しさを改めて認識するとともに、ほうっておけばすぐにジャングルのようになってしまう危惧も感じます。

特に葛(クズ)などの蔓性の植物はすごい。あっという間に藪を覆ってしまっています。

そんな中、オレンジの色彩が目を引きました。ノカンゾウです。野山にはよく見られるので、今までじっくりと見ることもなかったのですが、今日は不思議とキレイに見えました。

ノカンゾウ、ヤブカンゾウと似た花ですが、八重に咲くのがヤブカンゾウです。ノカンゾウはすっきりとしたイメージですね。

6本の雄しべに、ひょいと伸びた雌しべが1本。花は1日で枯れてしまうようですので、儚い命なんですね~。

もう一つ目についたのは、オオバギボウシの蕾です。Oobagiboushis

ギボウシは、園芸品種も多く出回っていてよく目にする花の一つなんですが、蕾状態はあまり目にすることはないと思います。

この花もあちこちで目にしすぎて、あまり感心がなかったのですが、山の中で出会うとやはりステキな花だと思いますね。

オオバギボウシも、咲く前はなんだか別の花に見えます。葉を見るとすぐわかるのですが、植物も長い目で観察してみないとその時その時で姿が違いますからね。

身近な植物たちも、花が咲くいちばん豪華な姿ばかりでなく、成長の様子も観察していきたいと思います。

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2009年7月 9日 (木)

コンロンカ

Konronkasコンロンカ・・・このブログのタイトル写真にも使っております(現在のところ)花です。

流通名は「ハンカチの花」ともいい、白いガク片がとっても目立つ愉快な植物です。黄色い花は星形で、これもまたキュートな感じですね~。

このコンロンカは、去年の父の日に子供からもらったものです。

原産は南方ですので越冬は難しいらしいのですが、我が家の冬の厳しい寒さに耐え、何とか今年も花を咲かせ始めました。

一時、葉が虫に食い荒らされ、丸坊主になりかけました。原因の芋虫を探しだして駆除し、みごと復活したのであります。

コンロンカは「崑崙花」と書きます。花の名前の由来の崑崙とは、中国西部にある崑崙山脈(KUNLUN SHANMO)を差すのか、古代中国の伝説の地を差すのかはわかりませんが、私としては後者の方がロマンがあっていいなあ・・・。

昔、山田正紀著の「崑崙遊撃隊」という本を読みまして、わくわくした想い出があります。神が住み、サーベルタイガーなどの古代の聖獣たちが守る理想郷を目指し、各々の思いを持った男達が旅する冒険ミステリーっていうところかな。

この花を見ていて、本棚に随分長く眠っていただろうこの本を引っ張り出して、読み返してみたくなりました。

しかし、どこにしまったのか・・・。果たして、ダンジョンのごとき本棚をひっくり返し、この本にまで辿り着けるのであろうか(^^;

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2009年7月 6日 (月)

気になる花達 木になる花達 (^^;

Kusatachibana3sこのブログで何度か取り上げてきたクサタチバナです。

ここは櫛形山のアヤメ平近辺なんですが、あちこちにこの花が咲いていました。

減りつつある花が多い中で、このクサタチバナだけは意外と増えている印象を受けました。

真っ白な花が遠目にも美しく、風景を賑やかにしてくれます。

Kusatachibanaakasしかし・・・。白い花だと思っていましたが、登山道の途中でピンクがかったのを一株だけ発見しました。

一瞬、違う花だと思いましたが、花の作り、葉の様子などはまったく同じものです。

Kusatachibana2s←は一般的な花ですが、どうみてもクサタチバナですよね~。

花の中心の濃いピンク色などを見ると、枯れ初めて色が付いたとは思えません。突然変異種なのかなー?

長年、櫛形山に通ってきて初めての発見でした。

うーむ、自然のイタズラか・・・。ちょっと驚きを覚えました。気になる櫛形山の謎の一つになりました。

Shimotukes気になるつながりで、木になる・・・咲く花を他に2点。

櫛形山、北尾根登山道の基点にあたる「見晴らし台」には、目を引く鮮やかなピンクのシモツケ(下野)が咲いていました。

とっても小さな5弁花がびっしりと集まって散状花序を成し、遠目にはもやもやした塊に見えます。

昔、お弁当によく入っていたソボロ?のように見えて、なんとなく懐かしくも思えます。

花色は濃いピンクから、白までいろいろ変化があるようですが、私はこの色が一番お気に入りかな?

Itachihagisこちらは、同じ場所に咲いていた、イタチハギです。遠目には目立たない花ですが、近づいて見てみるとなんとなくゴージャスな色合いをした花に思えます。

もともと北米やメキシコ産の植物なので、ここに植えられたものなのでしょう。別名はクロバナエンジュです。

豆科特有の窒素固定の性質を持つので、よく法面の緑化などに使われているのですが、今は藪のようになってしまっています。

安易に外来種を植えると、生態系が一変してしまうのはよくあること。

時間はかかっても、もとからある植物達による緑化を期待したいですね。

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2009年7月 5日 (日)

霧の櫛形山

Kirinofukeis梅雨の切れ間(とういほど、こちらでは雨はあまり降りませんが・・・^^)の中、櫛形山の様子を見にいってきました。

下界は晴れているのに、さすが山。霧が流れ幻想的な世界を創り出していました。樹木の生い茂った場所では、一見山水画のようなっていました。

かつては、アヤメ平に咲き誇るアヤメの群落の見頃に合わせて「櫛形山アヤメ祭り」というのが開催され、多くの登山客でごった返したものです。

しかし、現在はすっかり衰退し、今年は一株の花も見ることができません・・・。(私には認められませんでした、と言った方がいいのかな?)

Yamaodamaki2s

また、様々な花たちも種類によっては、ほとんど姿を消してしまって、もう花の櫛形山という称号は似つかわしくないような気もしてきます。

それでも、ぽつぽつと私が櫛形山に魅力を感じていた花々を認めることができました。

→ヤマオダマキ。パステルカラーのこの花も、めっきり減ってしまった花の一つです。周囲に溶け込んでしまいそうな淡い色合いですが、私の好きな花の一つです。

Koajisai2sコアジサイも、細かな綿毛のような花を咲かせていました。

小ぶりな花ですが、目を近づけて観察してみると、とっても繊細です。

宇宙に散らばる星々のような(ちょっと大げさ?)イメージを受ける花ですよ。

Hotarubukuro2sホタルブクロは、森のはずれなどの日当たりの良いところに、たくさん咲いていていました。

この場所では鈴なり状態です。でも、去年咲いていた場所にはなかったなあ・・・。

このところの急激な環境の変化で、花の世界も確実に変化していますね。

でも楽しみなのは、レンゲショウマの蕾をいくつか確認できたことです。もう少し経てば、森の妖精にも逢えるんですね!

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